こんばんは!
今日は、今までの投稿で書き忘れていた「下穴」とは何か?という点から、必要な下穴サイズ、つまり下穴の大きさの決め方や、これを孔けるための「下穴ドリル」について、整理しておきます。
※下穴サイズについては、「下穴径」と「下穴深さ」をご説明します。
インパクトドライバーについては、何度も書いているのですが、筆者は、ビスを打ち込む際には必ず下穴を孔けてから打ち込むようにしているにも関わらず、この部分についての説明が(ほぼ)完全に抜けてしまっておりました・・・ 😓
この投稿を書き上げたら、すぐにでも必要な箇所にリンクを貼らないとですね・・・ 🙍
下穴ドリルの方は、主に筆者おすすめ下穴ドリル(下穴錐)のご紹介です 🙌
ちなみに、鉄やコンクリートへの下穴でなく、木材に孔ける下穴の話になります。☝
下穴とは何ぞや?
下穴(したあな)とは?
日本語としては色んな意味があるのかもしれないのですが、ここで言う「下穴」は、ビスを打ち込む前に、材料の割れなどを防いだり、ビスの破損を防ぐ目的で、予め材料に孔けておく「穴」のことです。
筆者は建築士ではあるのですが、施工はやや専門外ですので、詳しいことまで正確に把握できているわけではないのですが、通常、柔らかめの木材に対しては、施工性の観点から下穴を孔けずに施工するもののようで、いわゆる「堅木」や、最近ウッドデッキなどでよく使われるようになった「アイアンウッド」などと呼ばれる堅い木材の場合に限り、下穴を孔けるというのが基本のようです。
イチイチ下穴を孔けていると、その分手間が嵩んで(かさんで)しまうため、孔けないで施工可能な部材ならわざわざ孔けたりしない・・・ということですね。

柔らかい木材の場合、特に端っこにビスを打つ場合などは、割れてしまう可能性が高まる・・・ということもあるのですが、筆者は意外とケチな性格ですので、せっかく用意した材料が割れてしまって使えなくなることを避けるため、柔らかめの木材であって、かつ端っこでない場合でも、基本的に全て下穴を孔けるようにしています。😅
ネジの下穴径(サイズ)の決め方
下穴径はいくつ位が適切か?
という点についてなのですが、「樹種によるネジ下穴表」的なモノが存在して、樹種や木の堅さなどによって、適切な下穴の大きさが整理されているといいのになぁ・・・と常々思っているのですが、残念ながらそんな便利なものは容易には見つからず・・・😓
下穴サイズの明確なルールは存在しないものとして、筆者の場合は、通例に従いつつ、オリジナルの考えで決めています。
例えば、「大工さん見習い講習会」などに参加すれば、教科書に書いてあるのかもしれませんね・・・
あくまでも筆者の考えですが・・・
コーススレッドや木ねじの場合、筆者は打ち込むビスの径の、概ね60~70%くらいの径を孔けるようにします。
実際は木材の堅さにもよると思いますので、ケースバイケースなのですが、最近は直観的な判断の元、結果的にその程度の径を選定している気がします。
あと、例えば特にコーススレッドの場合、以下👇の写真の左側👈のようにねじ山が背が高いのですが、径の呼称の「3.3」とか「3.8」、「4.2」とかは、このねじ山同士の先端の巾のmm数になりますので・・・、

ねじ山を除いた軸の部分の径より、下穴が径が太くならないように注意するようにしています。
ちなみに、木ねじについては、ねじ山高に関わらず、首の部分の径が呼称になっているようですので、製品的な違いもあるのかもしれないのですが、ちょっと注意が必要な部分かと思います。 ☝
木ねじとコーススレッドの違いはこの写真👆の通りなのですが、もう少し細かく書いている記事がありますので、ご興味がありましたら、こちらの記事[コーススレッドとビスの違い]もお立ち寄りください。
下穴の径が大きすぎると、ビスの引抜き耐力の低下にも繋がってしまう訳ですが、細すぎても木割れを招くことになってしまいますので、使用する木材の堅さによって、その都度、判断するしかないような気がします。
また、たまたまWEB見つけたのですが、「木ねじの引き抜き耐力におよぼす下穴径の影響」ということで、京大の方のレポートと思われる、非常に興味深い、実験結果がWEB上にありましたので、(筆者は見方がよく分らなかったのですが・・・😓)参考にして頂ければと思います。
ネジの下穴深さ(サイズ)の決め方
下穴深さについても、やはり「樹種によるネジ下穴表」的な便利グッズは見つかっておらず、明確なルールはないものとして、主観的と言いますか、直観的に決めてしまっているのが現状です。😓
これも木材の堅さに拠りますので、ケースバイケースなのですが、筆者の場合、打ち込むビスの長さの同じく概ね60~70%の深さで孔けるようにしています。
ただ、これはあくまでもコーススレッドを打ち込む場合の話であって、普通のビス(木ねじ)の場合は、打ち込む長さより若干短いくらいの深さ(つまり90%ほど)の下穴を孔けています。
主観的で恐縮なのですが、理由としましては、コーススレッドは下穴不要で打ち込めるタイプのビスですので、残りの30~40%を自力で無理なく切り込んでいくことができるイメージがあるのに対し、普通のビス(木ねじ)の場合は、基本的に自力で無理なく切り込んでいくことが難しいような印象があるためです。
・・・とは言え、下穴を孔けるそもそもの目的は、ビスの引抜き耐力を損なわない範囲で、木割れを防ぐことにありますので、筆者の場合は、その範囲内で直観的な判断の元、臨機応変に調整しながら孔けている・・・という感じになります。
中途半端な目安になってしまって申し訳ないのですが、基本60~70%のイメージでいて頂き、最初の2~3本を試しに打ち込んでみて、堅くてビスが入っていかない場合などは、少し太めにしてみたり、深めにしてみたり・・・と調整しながら進めるような形がベストかと思います。👍
筆者も初めて使う樹種の場合は、そんな感じで臨機応変に対応していますので。😉
筆者のおすすめ下穴ドリル(下穴錐)
筆者がいつも購入していて、常に在庫している下穴ドリル(下穴錐)を二点と、オマケでもう一つご紹介します。
※全て木材用でインパクト対応の六角軸です。
また、「下穴錐」の読み方は「したあなキリ」と読みます。(念のため)
一点はしょっちゅう使っている一般木材用のもので、二点目は、堅木を使うケースが少ないため、結果的にあんまり出番のない堅木用の下穴錐になります。
最後にご紹介するオマケのもう一つは、純粋な下穴錐ではないのですが、主に2mmの細い下穴を孔けたいときに使用している、普通の木工錐です。
スターエム:六角軸下穴錐 Aセット[75B-SA]
まずは、一番よく使っていて、何回も買い足している、便利な三本セットの下穴ドリルビット、スターエムさんの六角軸下穴錐 Aセット[75B-SA]です。👉
3、4、5mmの三本がセットになっていますので、大抵の下穴はこれを1セット持っていれば、対応は可能かと思います。
ただ「普通鋼」の錐(キリ)になりますので、特に一番細い3mmなんかは、使っているうちに焼けてしまったり、折れてしまったりすることがありますので、半永久的に使えるものではありません。
3mmが一番折れやすいので、単品でもう一本用意しておく形がいいかもしれませんね。
また、次項で紹介する「ハイス鋼」の製品も同じなのですが、根元がそれぞれ呼称の「3、4、5mm」になっていまして、以下👇の図のように、先端にいくにつれ細くなっているテーパー付きのタイプですので、厚みのない木材への下穴でしたら、例えば3mmの錐を使用して2.5mmほどの径も孔けることができます。

使い方によっては、「3、4、5mm」に縛られることなく、調整しながら多彩な径の穴を孔けることができますので、非常に便利です。 👍
長さ(図中「L」の部分)は3mmが110mm、4mmが125mm、5mmが135mmとなっていますので、大抵の厚みはカバーできるはずです。
なお、あまり気にしないでも大丈夫だとは思うのですが、適正回転数と適応機種は以下の通りですので、参考までに貼っておきます。
適正回転数 | 3,000回転/分以下 |
適応機種 | インパクトドライバ14.4V以上/ドリルドライバ14.4V以上 |
カタログ値は大体書きましたが、ネジ丈や六角径、推奨の適応材など含めた詳細については、スターエムさんの製品紹介ページをご確認頂ければと思います。

筆者は腰袋に入れっ放しの必需品、文字通り、おすすめの下穴ドリルです!
※入れっ放しは主に3mmです。
スターエム:六角軸ハイス下穴錐 MAセット[75HSM-SA]
お次は・・・
前項でも書いたように、3mmの錐が折れてしまうことがありますし、少ないとは言え、堅木加工をする場合もありますので、もう少し堅い下穴ドリルも・・・ということで、在庫してある、スターエムさんの同じシリーズの「ハイス鋼」仕様、六角軸ハイス下穴錐 MAセット[75HSM-SA]をご紹介します。👉
材質は「ハイス鋼」ですので、ちょっとお高く・・・ 😳💧
その他は基本的に前項の[75B-SA]と同じですが、長さが少々違いまして、5mmずつ短いです。
つまり3mmで105mm、4mmで120mm、5mmで130mmとなっています。
また、あくまでも「堅木用」ですので、推奨の適応材の欄を見ますと「一般木材・堅木・集成材・硬質建材・アルミ・樹脂・パーティクルボード」とされているようです。
あんまりよく読んでいなかったのですが、アルミの穿孔もできるんですね・・・🤔
ただ、パーティクルや樹脂なんかはさほど堅くはありませんので、前項の[75B-SA]でもぜんぜん大丈夫です。
はっ!😲💦
こんなことばかり言っているから、すぐ折れてしまうのかもしれませんね? 😬
書いていて、今気づきました・・・ 😓

ちょっとお高いので、筆者にはもったいなく思えて積極的には使っていないのですが、ハイス鋼だけに耐久性は抜群ですので、長い目で見れば、本当はこの[75HSM-SA]を使った方がお得なのかもしれません。😑
高儀:EARTH MAN 木工・樹脂兼用 六角軸ドリル 10本組
最後にご紹介するドリルビットは、冒頭でも書きました通り、純粋な下穴用ではありませんが、家具の造作などのDIYになると、細軸のコースレッドを使うことが多いですし、短くて細い内装ビスを使わなければならない場面がありまりますので、内部造作が増えてくると、この高儀さんのEARTH MAN 木工・樹脂兼用 六角軸ドリル 10本組も、やたらと出番が多くなります。😅
インパクト対応かと思って購入したのですが、実はインパクトドリルには対応しておらず、インパクトで使用する際は「インパクトが掛からない状態で使用」する旨、注意事項として裏面に書かれておりますので、この点についてはご注意願えればと思います。
※インパクトでそのまま使うと曲がってしまいますので。
このドリルのいい所は、以下の画像のように、先端の中心が尖がっているため、穴を孔けたい位置に正確にセットでき、精度の高い穴を孔けやすい点です。
屋外でのDIYと違って、家具造作などは数mmのズレが致命傷になってしまったりしますので、正確さが求められる屋内造作の下穴ドリルとして、すごく重宝しています。
また、冒頭でも少し触れましたが、この👆写真の通り、長さはちょっと短いのですが、径2mmと2.5mmがありますので、細い下穴を孔けたいときは、逆にこのEARTH MAN 木工・樹脂兼用 六角軸ドリルを使用するしか選択肢がなくなってしまうので、細い下穴用として、おすすめの下穴ドリルということになります。
ちなみに、ご紹介するに当たり、当たり前に正しい情報を書かねばなりませんので、高儀さんの製品ページも見てみたのですが、なぜか・・・品番や詳細仕様が掲載されておりませんでしたので、申し訳ないのですが、現状では、詳細についてはよく分らないままです。 😓
今日のまとめ
本日は、そもそも「下穴」とは何ぞや?という点から、木材加工の場合の、下穴径や下穴深さの筆者の場合の考え方のご説明、筆者がよく使用しているおすすめ下穴ドリルのご紹介などをして参りました。
本文中でご説明しました通り、堅くはない木材を使用する場合は、「下穴」自体、必ずしも必要なものではありませんので、この場合は単なる「木割れを防ぐこと」が目的になります。
なお、下穴径や下穴深さについては、基本的にケースバイケースですので、明確なルールもなく、木の堅さなどを見ながら臨機応変な対応が必要になってしまうのですが、木割れを防ぐことが目的ですので、あまり固くお考えになることなく、ビスの引抜き耐力を損ねない範囲でご対応頂ければいいのではないかと思います。
「樹種によるネジ下穴表」的な便利グッズが存在すれば、イチイチ迷わなくて済むんですけどね・・・ 😥
下穴を数本孔けて、数本のビスを打ち込んでみれば、その樹種に必要な径と深さは自ずと見えてくるはずですので。🤗
以上で、この下穴についてのお話はおしまいとなります。
的を得ず、乱筆乱文となりましたが、ご拝読どうも有難うございました。 🙏
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