今日は、天井裏に入る際の注意事項についての解説です。
本稿「天井裏への入り方、覗き方」の補足情報として、主に天井裏に入って作業を行う際の安全対策に係る注意事項についてのみを抜粋して、解説していく投稿になります。😊✌
なお、「天井裏」、「小屋裏」、「屋根裏」の三つの紛らわしい用語の使い分けについては、別の投稿[天井裏と屋根裏、小屋裏の違いって?]にて、筆者(建築士)の主観により、ザッと整理させて頂いておりますので、お時間ありましたら、合わせてお立ち寄りください。😌
天井裏関係記事の目次
サラっと流すつもりが、天井裏関連の記事だけで二週間も費やしてしまうことになって、天井裏にハマりまくっています。😩💧
その他の天井関連記事も含まれますが、主なお話へのリンクを以下👇に貼っておきますので、お探しの内容がありましたら、お立ち寄り頂ければと思います。🤗
- 本稿「天井裏への入り方、覗き方」👉 こちら。
- 天井裏構造1:木造編は、👉 こちら。
- 天井裏構造2:RC造編は、👉 こちら。
- 天井裏構造3:鉄骨造編は、👉 こちら。
- 天井下地の見つけ方は、 👉 こちら。
- 天井点検口を付けたい方は、👉 こちら。
- アミメニシキヘビの件は、👉 こちら。
全て当サイト内の別の投稿になりますので、安全です。🙌
天井裏に入る場合の注意事項
天井裏に入るとした場合の注意事項については、絶対的なルールがある訳ではありませんので、筆者の主観による内容になってしまうのですが、主に、筆者が常日頃から自分でも気を付けるように心掛けている、天井裏作業の安全対策などについて、お話ししておきます。😉
しつこいようですが、現在は設計事務所ですのでデスクワークばかりですが・・・
(一応・・・)建築歴40年ほどの建築士の端くれですので、おそらく的外れな内容ではないはずですので。👍
天井裏高さと小屋裏高さ
まず、他の投稿でも色々とお話ししている通り、天井裏は、小屋裏を除いて、基本的に立ち上がれるようなスペースはありませんので、通常は条件がよくても、匍匐(ホフク)前進になります。😬
※小屋裏は中腰くらいで大丈夫です。
最上階でない天井裏の場合は、梁がない部分であっても、300~350mm(30~35cm)ほどの高さしかありませんので、梁下は匍匐(ホフク)前進であってもくぐれないとお考えいただいた方がいいです。
要するに、空間としては(通常は)繋がっている場合が多いのですが、小屋裏でない限りは、天井裏の端から端までは移動できないという意味です。😑
小屋裏に関して言いますと、屋根形状やその他条件にも拠るのですが、一般的なお宅であれば、高い部分で900~1500mm(90cm~1.5m)ほどですので、中腰くらいなら歩ける場合があります。
低い部分は、限りなくゼロに近くなりますので、近づくことしかできません。☝
・・・ですので、小屋裏はまだしも、小屋裏でない天井裏については、覗き込むくらいにしておいた方が、本当はいいと思います。😅
※最上階でない中間階の天井裏という意味です。
暗さ、埃、釘出っ張り、ささくれ立ち
天井裏は、投光器ひとつくらいでは足りないほど暗いので、気付きにくいかもしれないのですが、正直なところ、だいぶ埃だらけです。
築年数が長ければ長いほど、全体的に埃や塵が堆積しています。😓
また、通常、人が入ることを想定している訳ではありませんので、特に構造部材はささくれ立っているような場合も多く、表から打ち込んだ釘などが出っ張りっ放しの個所も多いです。
高さが低いことから体勢がキツくなりがちですので、上部によく頭をぶつけたりするのですが、そのぶつかった部分に釘や部材のささくれ立ちがある場合も多々ありますので、この点から大けがに繋がることは少ないとは思うのですが、少々危険です。☝
※筆者は過去40年間で5~6回は出血しています。😅
周囲に十分気を付けていただくと共に、必ず、靴を履いて入るようにして頂いた方が間違いありません。
軽症で済む話にはなりますが、ご注意願えればと思います。
天井裏の温度について
また、小屋裏もしくは屋根裏(最上階の天井裏)の場合、条件によっては、特に夏場は、平気で60℃とかの高温になりますので、非常に危険です。☝
お若い方であれば、即座に命を落とすようなことにはならないとは思うのですが、6~9月頃の晴天日の作業は避けて頂いた方が身のためです。😓
脱落など(天井裏作業での踏み抜き)について
天井自体、人が載ることを想定して造られている部分ではありませんので、天井自体にまともに体重を掛けてしまうと、天井下地の脱落や天井ボードの損傷により、天井が落っこちてしまう(いわゆる天井の踏み抜き事故)ようなケースも考えられます。
木造の場合でしたら、この👆ような「吊り木」、RCやS造の場合は以下👇のような「吊ボルト」があるのですが、これが天井下地を躯体に繋いで、支持している部材になりますので、この近辺は比較的強い部分とは言えます。
もしくは、例えば廊下などの巾の狭い通路的な部分や、壁の近くなども、同様に、天井自体の中でも、脱落しにい箇所にはなりますので、その他の個所に比べれば、体重を掛けたとしても、天井下地自体が損傷して脱落してしまう可能性は低めになります。
※天井裏作業での踏み抜きリスクが低くなるという意味です。
ですので、天井裏内で移動する必要がある場合は、こういう部分を選んで、移動するようにして頂いた方が賢明です。☝
また、いわゆる天井裏でなく小屋裏の場合、移動するなら梁上が基本です。😮
既述の通り、中腰くらいでの移動が可能な場合が多いですから、油断しがちになるのですが、体重を掛けて天井自体を踏み抜いてしまうことのないよう、必ず梁の上を移動するようにして下さい。
例えば、中間階の天井裏において匍匐(ホフク)前進で移動する場合、寝そべっている分、理屈では、一個所に荷重が集中して掛かってしまうことが少なくはなるのですが、そもそも「吊り木」や「吊ボルト」は90cmほどの間隔でしか入っていません。😖
特に「吊り木」の場合は、吊り木一本当たり、たったの1本の釘でしか固定されていない場合が多くなりますので、いずれの場合も、とにかく天井下地を含めた天井自体に、全体重を掛けるのは避けて頂いた方が間違いありません。☝
特に天井ボードに体重を掛けるなどは、以ての外(もってのほか)です。😤
とにかく、天井自体には全体重を掛けることのないよう、細心の注意を払っていただければ、天井裏作業での踏み抜きリスクを抑えることができますので、注意してください!
なお、特に築年数の経っている建物の場合、天井下地が経年劣化などにより痛んでいる可能性もありますので、この場合はさらに注意が必要になります。😣
点検口の周りで、事前に下地に部分的に荷重を掛けてみたりして確認してから、実際に上がる段取りをするなどの工夫が必要かと思います。
用意する脚立について
天井裏に入る際には、脚立が必要になりますよね。😉
高さとしては、おおむね「天井高-自分の身長/2」の高さがあった方がベターです。
つまり、一般的な天井高は2400mm(2.4m)ですので、180cmの身長の方の場合、2400-1800/2ですので、1.5m(5尺)の脚立があった方がいいです。
なぜなら、上がるときは意外と平気なのですが、降りる時に高さが足りないと、ちょっと危険だからです。☝
※3尺とか4尺とかでやってみるとお分かりになると思います。
まぁ、ただ危険と言っても、脚立から落ちたところで、最悪でも骨折くらいだとは思いますので、あまり気にしないでもいいかもしれないのですが・・・ 😫💦
念のため、補足しておきますので、可能であれば・・・ということで、お考えください。😉
以上が、筆者が日ごろから心掛けている天井裏作業の安全対策です。
人が入ることを想定していない天井裏に入る訳ですから、いずれにしても、少なくともリスクは伴います。
脅すつもりもないのですが、天井裏や小屋裏での作業を行う場合は、上記の点をご留意いただき、十分な安全対策を行った上で臨むようにしてください。😣
今日のまとめ
本日は、天井裏への入り方を解説する投稿の補足情報としまして、天井裏に入る際の注意事項のみを抜粋してまとめさせて頂きました。
既述の通り、天井裏内の温度はビックリするほど高くなりますので、とにかく夏場の天井裏作業は避けるようにして頂いた方が間違いありません。
また、天井面に体重を掛けないように移動する・・・という件についても、天井裏作業での踏み抜きリスクを抑える意味で、非常に重要なお話になりますので、もし実際に天井裏内に入られることがある場合は、十分注意して、心して臨むようにして頂ければと思います。😤
簡単ではありましたが、天井裏に入る際の安全対策に係る注意事項は以上となります。😉
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最後までお読みいただき、どうも有難うございました。🙏
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