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窓解説と図面表記09:外倒し窓 編

投稿16942のアイキャッチ 建築用語解説
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今日は、窓解説と図面表記シリーズ第九弾としまして、あまり一般的には採用されることが多くはない外倒し窓」をテーマにお話しします。🙋

前半では、主に外倒し窓」の基本事項として、読み方英語表記(英訳)種類形状などについて解説しまして、後半では、外倒し窓の図面での書き方を、平面図立面図での図面表記を例に挙げて解説していく流れで進めていきます

今回の外倒し窓については、あまり一般的ではなく、ちょっと微妙な印象もありますので、メリットやデメリット上手に使うアイデアそもそもの存在理由などにも、簡単に触れております。🙆

今回の外倒し窓については、特に住宅ではあんまり採用されることはないと思うのですが・・・
メリットがゼロというわけではありませんので、新築の計画時、リフォーム計画の際など、窓選定の時にでも参考にしていただけばと思います。😌
 

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窓解説と図面表記シリーズ目次

途中で断念してしまうかも・・・💧、と思っていたのですが、お陰様で第九弾にまでたどり着きましたね。😭

早いもので当記事を除くと、目標まであと一つになるのですが、
その準備中の第10弾も含めまして、窓解説と図面表記シリーズ目次を以下👇に整理しますので、他に気になる窓があるようでしたら、合わせてご覧になってみて頂ければと思います。

  1. 窓解説 第1弾:引き違い窓 編
  2. 窓解説 第2弾:上げ下げ窓 編
  3. 窓解説 第3弾:横滑り出し窓 編
  4. 窓解説 第4弾:縦滑り出し窓 編
  5. 窓解説 第5弾:片引き窓
  6. 窓解説 第6弾:嵌め殺し窓 編
  7. 窓解説 第7弾:ルーバー窓 編
  8. 窓解説 第8弾:内倒し窓 編
  9. 窓解説 第弾:外倒し窓 編 👈今回
  10. 窓解説 第10弾:オーニング 編
  11. まとめ窓種類と図面表記まとめ
  12. 他1:引き違い窓のサイズの見方
  13. 他2:住宅平面図の窓記号の読み方
  14. 他3:外倒し窓の開閉の仕方✕4選
  15. 他4:上げ下げ窓の下障子の倒し方
    ※UPでき次第、ここ👆にリンクを貼っていきます。

比較的ポピュラーな窓については、一通りご紹介してきたつもりですが、そもそも直感だけで決めていますので、何か見落としている窓があれば、教えていただければ助かります。😅

また、どうまとめればいいのか?は悩ましいところなのですが、これらとは別に「窓の種類と図面表記まとめ」としまして、一覧表的に使えそうな記事も準備はしています。
※タイトルは変わるかもしれません。😅

・・・が、おそらく、まだ少し先になってしまいますので、毎度のことながら勝手で恐縮なのですが、期待はされることなく、気長にお待ちいただけると有難く思います。🙏

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外倒し窓とは?

「外倒し窓」とはどんな窓か?という点から始めていきましょう。🙋

どんな窓か?」と聞かれたとすれば、文字通りのそのままではあるのですが、外側に倒して開ける窓としか答えようがないですね。😑💧

どう倒れるのか?」と聞かれたなら・・・、断面的に見て、内倒し窓水平に反転した形に倒れます・・が答えになります。
先にイメージをお伝えしてしまうと、要は、こんな👇窓です。

三協アルミさんマディオPのWEBカタログより抜粋引用させていただいた外倒し窓の設置イメージを撮影した写真画像
■外倒し窓の設置イメージ
(三協アルミさんマディオPのWEBカタログより抜粋引用)

こんなんじゃあっ、横滑り出し窓縦滑り出し窓みたいに面格子も付けられないし、雨の吹込みだってまともに呼ぶじゃんかよ!😲

って、声が聞こえてくるようですが、まさにその通り。👍
普通の窓のようにそのまま設置した状態で、昨今のゲリラ豪雨などに合おうものなら、室内側に傾斜した障子が雨を集めてしまいますので、瞬く間に室内が水浸しになってしまいますよね。😭

なぜ、そんな窓が地球上に存在するのでしょう?☝
と言いつつ、実際に海外でどの程度使われているものなのかは把握できていないのですが・・・

少なくとも日本国内は、リクシルさんでもYKKapさんでも、三協アルミさんであっても、普通に外倒し窓が既製品として取り扱われていますので、それなりに存在していることは事実です。😤

・・・とまぁ、こんな話をしているとキリがなくなってしまいますので、とりあえず一旦は棚上げして、中盤ほどに持ち送らせていただくことにして・・・😬💦
何事もなかったかのように、いつも通りの基本事項の確認コーナーに入っていきます。👊

外倒し窓の読み方

基本中の基本ですし、お間違いになられる方も少ないと思うのですが、「外倒し窓 」の読み方の確認から始めます。😁

挿絵:ひらがな50音表に外倒し窓の読み「そとたおし」をマーキングしたイラスト画像

外倒し窓」は、「外倒窓」などとも書かれる場合があります。
・・・が、読み方としては、普通に訓読みでお読みいただいた「そとたおしまど」が正解です。☝

後者の「外倒窓」を、無理に音読みで「がいとうまど」などと読まないで大丈夫ですし、逆にそのように読んでしまうと伝わりません。😬
・・・ですので、仮に「外倒窓」と表記されていても、その読み方そとたおしまど」と読んでいただく必要があります。

外倒し窓の英訳 (英語表記)

お次は、外倒し窓」の英語表記(英訳)を確認してみましょう。🤗

そもそも外倒し窓が、海外でどの程度普及しているものなのか?、定かではないのですが💧、
まずは、YKKapさんやリクシルさん、三協アルミさんのサイトを、ブラウザ「Edge」で開いて、英語に翻訳してみますと、
「外倒し窓」の翻訳(英語表記)は「out-of-the-counter window」となります。🤨

各サッシメーカーさんのEdge上での「外倒し窓」英語翻訳結果
(各サイトの「外倒し窓」紹介ページのスクリーンショットを合成したコメント入解説画像)
■各サッシメーカーさんのEdge上での「外倒し窓」英語翻訳結果
(各サイト紹介ページのスクリーンショット合成)

今一つピンとこないと言いますか・・・筆者レベルの英語力では意味がよく分かりませんので😵、
Google翻訳さんでも改めて調べてみましたら、「外倒し窓」の英訳としては、「Outside window」となりました。 🤨🤨💧

google翻訳さんで外倒し窓を翻訳してもらった結果「Outside window」のスクリーンショット画像
■Google翻訳さんでの「外倒し窓」の英訳
(翻訳後画面のスクリーンショット)

日本語英語にすると、「アウトサイド ウィンドウ」になりますので、直訳で今一度日本語に戻すと「外側の窓」になってしまいますよね・・・ 😰

ちなみに、Weblio翻訳さんでは「Defeat the outside; a window」と出ましたが、筆者の英語力不足なのか、やっぱりピンときません・・ 😓


何とも微妙な印象ですが、前第八弾内倒し窓 編この辺りでお話しした通り、個人的には、外倒し窓英語表記(英訳)Hopper windowだと思っています。

商品リンク写真画像:外倒し窓と内倒し窓の英訳(英語表記)に当たるHopperWindowの「ホッパー」の示す形状イメージ
※Amazonさんから引用
■ロート(漏斗)
※Amazonさん出展

そもそも「Hopper」の意味は何か?というと、日本語英語だと「ホッパー」になりますから、要はこの👉漏斗(ロート)のような、下窄まりの形状のイメージを指すはずで、
このことから、下辺にヒンジがあって上側が開放される内倒し窓が「Hopper window」と呼ばれるものと認識しています。

内倒し窓とは、内に開くか外に開くかの違いもあるのですが・・・
個人的な話をすると、20年近く前だったと思うのですが、マカオの工場の設計に関わったことがあって、その際は外倒し窓を「Hopper window」と記載した記憶もあります。

また、この窓解説シリーズの英訳コーナーで参考にさせて頂いている、American Windowさんサイト上でのHopper Windowの紹介ページでも、以下のように「Opens outward外向きに開く」との記載も見られますので、間違いないはずです。👌

外倒し窓の英訳が「Hopper window」だと思う根拠
(American windowさんサイトのHopperWindowの紹介ページからのスクリーンショット)
■外倒し窓の英訳が「Hopper window」だと思う根拠
(American windowさんサイトのHopperWindowの紹介ページからのスクリーンショット)

よって、ここでの外倒し窓の英語表記(英訳)については、Hopper window」を
前半でお話しした、国内のサッシメーカーさんサイトのEdgeでの翻訳「Out-of-the-counter window」と、Google翻訳さんでの外倒し窓の英訳「Outside window」については「」とさせていただきます。😑

挿絵:外倒し窓の英語表記(英訳)を連想させるイラスト画像

まぁ、内倒し窓との違いが分かりにくいという意味で、図面などに我々(設計屋)が表記するとすると、先頭に「Outward」を付けて「Outward Hopper window」としておいた方が親切かも知れませんけどね。😉

外倒し窓の形状や種類

では、引き続きまして、外倒し窓形状開閉形式種類についての解説に入っていきます。☝

冒頭で三協アルミさんの外倒し窓の画像を掲載してしまいましたので、おおむねの形状はご理解いただけていると思うのですが、改めてまして・・・
前回の内倒し窓解説に引続きまして、YKKapさんのフレミングJというシリーズの、外倒し窓の外観形状からご紹介しますと、以下👇のような外観形状になります。

商品リンク写真画像:外倒し窓の外観形状 06005
(ノース&ウエストさんからの出展)
■外倒し窓の外観形状 06005
ノース&ウエストさんからの出展)

外観ですので、外から見ている訳ですが、外側に倒れていますので、開放されている状態ですね。
寸法的には、06005という呼称の製品ですので、内法寸法60センチ高さ50センチの外倒し窓ということになります。

この👆五桁の呼称の見方については、こちら👉「図面の見方01」のこの辺りでザッとご説明していますので、参考にしてください 。

内倒し窓解説でご紹介した外観形状と比べてみていただくと、水平方向に反転した形状であることがお分かりいただけるものと思います。🙂


なお、この外倒し窓の開き角度については、多少の調整はできそうな気がしますが、原則は60度の設定になっているようです。

[補足]
もう少し下でお話ししている、法的な要求としては、45度以上開けば、満たせることになっています。
※詳細については、論点がズレますので割愛しますが・・・。🙏

外倒し窓の開閉形式について

先の👆写真中でもお分かりになると思うのですが、外倒し窓開閉形式としては・・・
トップにラッチが付いていて、下にヒンジ両脇にアームが付いているのですが、このトップのラッチを外すことで、外側に倒れていく・・という開閉形式です。

通常の場合、外倒し窓はその機能から高い位置に設置される場合が多くなるため、一般的には、オペレーターと呼ばれる開閉装置を使用して、開閉するイメージがあると思うのですが、本来は手動による開閉が基本です。☝

外倒し窓の開放時の外観と復帰用フックの位置を引用した外倒し窓写真上に図示した解説用写真画像
(YKKapさんフレミングJのWEBカタログからの抜粋引用)
■外倒し窓の開放時の外観と復帰用フック
(YKKapさんフレミングJのWEBカタログからの抜粋引用)

外倒し窓で問題となるのは、開くときの動作ではなく、閉める時なのですが・・・
この👆画像でコメントを入れた復帰用フック」を室内側から引っ張って引き寄せることで、閉めることができます。

・・・とは言え、身長170センチで、手の届く高さは概ね2メートルほどですので、高い位置に設置された外倒し窓の場合は手が届くわけがありませんよね。😅
※低い高さに設置されたものであれば問題はありません。

以下はリクシルさんの製品ですが、「フック棒」を使用して室内側から引っ張るような形になってしまって、だいぶ不便になりがちです。😰

商品リンク写真画像:外倒し窓を閉める際に使うフック棒の例
(あかりとり窓さんからの出展)
■外倒し窓を閉める際に使うフック棒の例
あかりとり窓さんからの出展)

そんな訳で、もう少し気の利いた開閉装置が色々とあるわけですが、この辺りについては、次項でお話ししていきます。😉


ちなみに、この外倒し窓を開く際は、以下の写真の左側のような引手(開放用)が付いていますので、これを引っ張ると、ラッチが外れて、外に倒れていく形になっています。

外倒し窓の開放用引手と復帰用引手の例を示した解説コメント入りカタログ写真画像
(YKKapさんフレミングJのWEBカタログからの抜粋引用)
■外倒し窓の開放用引手と復帰用引手の例
(YKKapさんフレミングJのWEBカタログからの抜粋引用)

標準仕様で、右側の「復帰用引手」も付いていると、ちょっと便利なのですが・・・
開放用の引手は標準ではあるものの、先ほどのフック棒」とこの「復帰用引手」は、YKKapさんのフレミングJ外倒し窓の場合、両方ともオプション扱いになっているようですね。🤨

まぁ、低い高さに設置する場合は、両方とも不要だから!ということだとは思うのですが。

外倒し窓の種類について

外倒し窓」の種類としましては、開け閉めの仕方に違いはあるとしても、開閉機構は基本的に同じですので、一種類だけとお考え頂いていいです。☝
※もちろんサイズの種類はありますので、これは後述します。

ただ、開閉装置の種類と言いますか、開け閉めの仕方に、各メーカーさんとも何パターンかあります。

この開閉の仕方のパターン違いについては、別の記事で準備中ですので、大変申し訳ないのですが、一週間ほどご猶予をいただけると有難いです。🙏

次項のサイズバリエーション解説で「外倒し窓」の規格表を掲載しますが、今回の例に当たるYKKapさんのフレミングJの場合は、オペレーターの種類が3つと、オペレーターなし仕様で、合計4種類の設定になっています。

あと、強いて「種類」としてお伝えするほどの内容でもないのですが、建築基準法に言う「防火設備」扱いにできるかどうか?という意味で、メーカーさんによっては種類が分かれる場合がありますね。🙄

ま、でも「防火設備」扱いにするための形状的な違いは多少あるとしても、基本的に種類は1種類で、開閉の仕方やオペレーターの仕様だけで、やや違ってくるもの・・とお考えいただいて大丈夫です。👌

外倒し窓のサイズのバリエーション

さて、お次は外倒し窓サイズ(寸法)のバリエーションを見てみましょう。🙂

以下にYKKapさんのフレミングJの規格表を掲載しますが、サイズバリエーション的には、「6尺(ろくしゃく)」巾用の幅広のタイプと、通常の「3尺(さんじゃく)」巾以内用、それと中間の巾の「4.5尺(よんてんごしゃく)」巾用3パターンに分けることができます。

同じモノのサイズ違いもしくは枚数が違うだけですので、種類として分かれるわけではありません。☝

YKKapさんフレミングJWEBカタログから抜粋引用させていただいた、フレミングJの外倒し窓の規格表(サイズ一覧表)の表画像
■フレミングJの内倒し窓の規格表(サイズ一覧表)
※YKKapさんフレミングJWEBカタログからの抜粋引用

また、最も左側の縦列に着目していただくと、開閉の仕方によって4つに分かれておりまして、最上段の「排煙錠仕様」と入っている横の行が、オペレーターを使わない、通常の手動による開閉の場合のサイズ展開になっています

その下の、「SL-80」、「SL-250」、「MD-W」の3つは、それぞれオペレーターの名称なのですが、対応できるオペレーターの種類ごとに、取り扱えるサイズのバリエーションが記載されている状態。

・・・なのですが、話がややこしくなりますので、ここでは最上段の「排煙錠仕様」の欄に記載されている二行に着目🧐して進めさせていただきます。


外から四列目と、外から三行目の「内法基準と記載されている、それぞれ縦軸と横軸の欄をご覧いただくと・・・

の縦軸(四列目)の方には500700の横軸(三行目)には60069074011951650、とありますが、これらの数値が、基準となる内法寸法での高さのサイズを、mm表記で表しています。☝

この規格表の見方については、こちら👉「引き違い窓のサイズの見方」のこの辺りキッチリ解説しています。
文字だけでの説明ですと分かりにくいと思いますので、参考にしてください。😉

さらに、右下のグレーの網掛けが入っていない欄の、それぞれ縦軸と横軸が交差するマスに着目していただくと、全てのマスが埋まっていますので、全てのサイズが既製品としての取り扱いがあるということになります。

逆に、SL-250の二行の中ほどに空欄がありますが、この空欄については既製品としての取り扱いがないことを意味します。☝

また、ここに記入されている五桁の数字が、既述のいわゆる呼称に当たりますので・・・
要するに、内法寸法最も小さい600×高さ500mmから、逆に最も大きい1650×高さ700mmまでの、合計10種類のサイズバリエーションが既製品として存在するということが分かるわけです。🤔

先の「規格表」は、一見とっつきにくい表に見えるかもしれませんが、サイズ一覧表と見立てると、非常に便利ですので、見方の詳細については、お手数なのですが、先ほどもご案内したこの辺りを参考にしていただき、ぜひご活用いただければと思います。😌

外倒し窓が存在する理由

唐突ですが・・・
冒頭で触れました、あまりメリットがなさそうな外倒し窓なのになぜ存在するのか?という件について。✋

結論を先に申し上げますと、高い位置で外に開放できることが、「換気」や「排煙」の観点から非常に有効だからです。

「換気」や「排煙」は、共に建築基準法で定められている話になりまして、特に「排煙」については消防法の方からも要求があります。🥶

建築基準法施行令第126条の2の冒頭部分を撮影したコメント入り写真画像
(手持ちの法令集の該当ページを撮影したもの)
■建築基準法施行令第126条の2の冒頭部分
(手持ちの法令集の該当ページを撮影したもの)

換気」については、滅多なことがない限り、人の生死を分けるような問題にはならないのですが、「排煙」については、有事の際には生死を分ける大きな問題になる場合がありますので、法で厳しく規定されていまして・・・
この法的要求を満たすためによく使われるのが、今回のテーマとなっている外倒し窓ってわけです。😁

通常は、住宅には「排煙」に係る要求はありませんが、「特殊建築物」と呼ばれる、多数の人が利用するような用途の建物・・、例えば店舗とか映画館などには要求されることになっていますので、出番はさほど多くはない外倒し窓ではあるのですが、それなりに需要があるということですね。🤔

外倒し窓のメリット/デメリット

正直なところ、前項でお話しした「換気」や「排煙」上有効だ!という点以外はあまりメリットはないような気がします💧が、改めてちょっと考えつつ、整理してみようと思います。

外倒し窓のメリット

外倒し窓のメリットは・・・?、って改めて考えてみても、やはり非常に難しいですね。😩

少なくとも何かメリットがあるはず!と思ったのですが、数時間では何も浮かびませんでしたので、繰り返しになってしまいますが、ここでご紹介できる外倒し窓のメリットは・・・

  1. 高い位置に付ければ「換気」や「排煙」の観点からは有効

のみになります。☝

高い位置に付けられれば、採光上も有効なのですが、これについては、他のどの窓でも同じですもんね・・ 😓
※高ければ高いほど、光が入りやすくなるという意味です。
やっぱり思いつきません。😖

外倒し窓のデメリット

こんな大掛かりな外倒し窓に関する記事を作って紹介しておきながら、変な話なのですが、外倒し窓デメリットがいっぱいありますね。🤩
※客観的事実ではなく、あくまでも個人的見解です。

  1. 開閉がやりにくい
  2. 高い位置に付けるとさらに開閉がやりにくい
  3. 面格子が付かないため防犯上芳しくない
  4. オペレーターを使うと網戸が付けられない
  5. オペレーターを使うとワイヤーが見えて体裁が悪い
  6. 雨の吹込みをまともに呼んでしまう

他にもありそうですが、あんまり貶しても(ケナしても)よくありませんので、以上にしておきます。😑

補足:外倒し窓を上手に使うアイデア

外倒し窓を上手に使うアイデアとしては、もちろん全てが解決するわけではないのですが・・・
最後の⑥に計上した「雨の吹込み」に対する解決策は、以下👇のような計画にすることで、容易に解決することができます。😁

とあるRC造のビルの断面図の拡大図にて、計画していた外倒し窓の上部にバルコニーを設置した例(解説コメント入り図面画像)
■とあるRC造のビルで計画した外倒し窓の上部のバルコニー

要するに、開放される部分の上に、庇やバルコニーが付けられるように計画すれば、そもそも雨は吹き込みにくくなりますので。👌

あとは・・・
どうしても外倒し窓が使いたいんだ!😤というお客さんに、筆者がいつも勧めるのは、以下の四点でしょうかね。🙄

  • ベッドの傍らなどいつでも気軽に上れる箇所にしておく
  • オペレーターは原則として使わない
  • 網戸は無理やりにでも付けた方がいい
  • 防犯の観点から1Fへの設置はなるべく避ける

説明するほどではないかもしれませんが、ベッドの傍らなど」というのは、高くても35センチ高ほど以内という意味ですので、日常的にいつでも気軽に、その上に上って開閉ができることになりますから、これは必ずお勧めしています。☝
※机などでは「いつでも気軽に・・・」は上れないのでNGです。

■ロール網戸の例
(Amazonの出展)

その他、(当たり前ですが・・・)開放することが目的になることが多いので、網戸は、無理やりにでも、内倒し網戸やロール網戸などを付けてもらえるような、提案をするようにしています。😉

[補足]
内倒し網戸はあいにく見つかりませんでしたが、ロール網戸とは?こんな👉タイプの横引きの網戸です。
あんまり大きなサイズだと難しくなるのですが・・・。
イメージとしては、横向きのロールスクリーンの網戸バージョンといったイメージで、ロールスクリーンのようにブラブラはしませんので、意外と使いやすいお勧めの網戸です。
😙👌

ですので、あれば便利なのですが、オペレーターは使わないで、手動での開閉を勧めるようにしています。☝

これらの措置が可能なら、先ほどのデメリット①と②以外はクリアになるはずです。👍

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外倒し窓の書き方:図面表記

さて最後のコーナーです。
ここでは、外倒し窓」の図面での書き方を、立面図平面図での図面表記を例に取りましてご説明していきます。👊

思ったより、前半でだいぶテコずってしまいましたので、何だか別の話のように思えてしまいますが・・・ 😓
外倒し窓関連の解説には違いありませんので、ご容赦いただければと思います。🙏

外倒し窓の立面図での書き方(図面表記)

まず、立面図での外倒し窓の書き方は以下👇のような図面表記になります。☝

ここでは、柱芯々で1820mmほどの柱間に、呼称06007二枚外倒し窓を入れる場合をイメージして描いています。

図1:外倒し窓の立面図での書き方(図面表記)を表した、解説用図面画像
図1:外倒し窓の立面図での書き方(図面表記)

ちなみに、念のためなのですが、「立面図」とは?、平たく言うと外観を示す図面になりますので、書き方(図面表記)としましては、ご紹介してきた外倒し窓の外観形状を、簡略化して絵的に表現する形ということですね。
図面の種類の中では、一般の方々でもきっと比較的認識しやすい部類の図面ですよね。😉

形状のパートでお話ししました通り、ヒンジが下辺、ラッチが上辺についているのが外倒し窓ですので、下の辺を基点として上側が開いてくる・・という開閉形式を、「V字」の二点鎖線で表します。

・・・と書いたところで、実は、ここまでの表現ですと、内外を反転したような形状の窓として、前半でお話しした内倒し窓図面表記👇と全く同じになってしまっているんです。🥶

図2:内倒し窓の立面図での書き方(図面表記)を表した、解説用図面画像
※外倒し窓と基本的に書き方が同じになってしまう窓の図面表記例(皮革用)
図2:内倒し窓の立面図での書き方(図面表記)

平面図を見れば理解はできるわけですが、図面の書き方としては、表示されている内容については、なるべく一枚の図面で説明が完了する方が親切ですので、
筆者は、先の絵(図1)のような形で、窓の下か上「外倒し窓」である旨を伝えるための」の文字を記載するようにします。😐

図面の書き方は色々ですので、不親切な図面の書き方ですと、下手すると数百枚になってしまう図面の中のどこかに書いてあればいい!という考えも存在します。
確かに、何百枚であっても一つの設計図書には変わらないので、それでもいいのかもしれないのですが、あまり親切とは言えないですよね。😓

筆者はこう描きますが、いずれにしても人それぞれの表現にはなってしまうのですが、外倒し窓についてはあまり使われない部類の窓ですので、他の方どのように表現しているのかどうかは、分かりません・・。
経験不足で申し訳ないです。🙏

外倒し窓の平面図での書き方(図面表記)

次に、外倒し窓平面図での書き方を、立面表記と同様に、図面表記例を用いて解説します。

平面図での図面表記例は、先の立面図の記載を平面化したものになりますので、1820mmほどの柱間に二枚の外倒し窓が表現されている形です。

図3:外倒し窓の平面図での書き方(図面表記)を表した、解説用図面画像
3:外倒し窓の平面図での書き方(図面表記)

立面図ですと、平面図と違って「立面詳細図」などは、通常は存在ないのですが、平面の場合は平面詳細図と呼ばれるスケールアップした図面がありますので、この二通りを図面表記例としました。

上段1/50ほどのスケールで表現される場合の外倒し窓、下段に掲載したのは、簡易な1/100ほど以下のスケールで描かれる場合の表記例になっています。🙂

前項の立面図での書き方(図面表記)と同様、V字」の二点鎖線の開いた方が開放側、「V字」の根っこの閉じた方が、吊元側(ヒンジ側)となりますので、この二点鎖線で外倒し窓の外側に倒れる障子の軌跡を表現するような形になっています。

ただ、これも紛らわしくて恐縮なのですが・・・
軌跡を表現するところまでは、ほぼ統一されているはずとしても、線の種類の使い分けについては、これもバラツキがあります。😓

筆者は、開閉軌跡は二点鎖線で表現するのですが、点線破線で表記する方もいらっしゃいますので、実際の図面では違う場合がありますので、場合によってはご注意いただいた方がいいかもしれません。

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今日のまとめ

今日は、窓解説の第九弾としまして、特に住宅では使われることが少ない、外倒し窓とは何ぞや?というテーマで、その種類形状サイズバリエーションを含めた基本事項や・・・
割と不便な外倒し窓が存在する理由図面上での書き方(図面表記)までをご紹介して参りました。😐

思いがけなく長くなってしまって申し訳ございませんでしたが、外倒し窓の概要については、ほぼ一通りお伝えできたものと思います。😁

窓選定の際などの参考にしていただけると幸いです。😌

■とある雑居ビルに設置された外倒し窓×3の外観

また、中盤でお話しした「排煙」の話については、少々奥が深く、一般の方々には、あんまり関係のない話になるため、割愛させていただきましたが、また別の機会がありましたら、いつか整理してお伝えしたく考えております。😌


なお、後半で解説した図面の書き方については、他の窓もそうなので、全般的に紛らわしくて恐縮なのですが・・・ 😓

残念ながら、明確な統一ルールが存在しませんので、会社のルールや描く設計者さんによって、ニュアンスが変わってきてしまうため、実際の図面ではバラツキがあります。
※何となくのルールはあるにはあるのですが・・・

恐縮ながら、この点について、ご留意いただいた上で、参考にしていただければと思います。🤗

 
本日も、例によって長くなってしまいましたが、最後までお読みいただき、どうも有難うございました。🙏
  
 

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