ようやく後半に差し掛かってきたところですが・・・💧
窓解説と図面表記シリーズの第七弾としまして、今日は「ルーバー窓」をテーマにお話しします。☝
※国内でも、日本語英語の「ジャロジー窓」とも呼ばれますね。🙂
いつも通り前半では、そもそも「ルーバー窓」とはどんな窓なんだ?という観点で、基本的な内容、つまり定義、英語表記(英訳)、種類と形状や開閉形式についての解説、
後半では、この「ルーバー窓」の図面の書き方としまして、立面図と平面図での図面表記例をご紹介していきます。🤗
お住いの新築時やリフォームの計画の際の窓選定、図面上での窓表記の解読などにお役立ていただければ幸いです。😌
窓解説と図面表記シリーズ目次
当サイトでご紹介している、窓解説と図面表記シリーズの目次を、現状で予定しているモノも合わせて、以下👇に整理しておきます。
窓の種類は色々ありますし、特注やイージーオーダーまで入れると、キリがなくなってしまいますので、ここでは主に住宅などで使われる、比較的、身近と思われる窓を、筆者の主観だけで選定しています。😅
- 窓解説 第1弾:引き違い窓 編
- 窓解説 第2弾:上げ下げ窓 編
- 窓解説 第3弾:横滑り出し窓 編
- 窓解説 第4弾:縦滑り出し窓 編
- 窓解説 第5弾:片引き窓 編
- 窓解説 第6弾:嵌め殺し窓 編
- 窓解説 第7弾:ルーバー窓 編 👈今回
- 窓解説 第8弾:内倒し窓 編
- 窓解説 第9弾:外倒し窓 編
- 窓解説 第10弾:オーニング 編
- まとめ:窓種類と図面表記まとめ
- 他1:引き違い窓のサイズの見方
- 他2:住宅平面図の窓記号の読み方
- 他3:外倒し窓の開閉の仕方✕4選
- 他4:上げ下げ窓の下障子の倒し方
※UPでき次第、ここ👆にリンクを貼っていきます。
・・・が、一般的な窓はおおむね網羅できているはずですので、ぜひ参考にして頂ければと思います。👌
よく見掛ける窓などで、お知りになられたい別の窓種類がありましたら、コメント欄などからリクエストして頂けると助かります。
あんまり沢山じゃ困りますし、一般的な窓に限らせて頂きますが、なるべくご希望にお答えしたくは考えていますので。😌
毎回似たような話を書いていますし、前置きが長くなってもいけませんので、そろそろ具体的なお話を始めていきましょう💨
ルーバー窓とは?
先の通り、「ジャロジー窓」と呼ばれる「ルーバー窓」ですが・・・
そもそも「ルーバー」とは何ぞや?という部分から入っていきたいと思います。
「ルーバー」とは?、細長い板状の部材を一定間隔で、平行に複数枚並べたものを指します。☝
建築部材でいうと、いわゆるガラリのフェイス(正面)や一番分かりやすいのですが、最近は目隠しなどにもよく使われますよね。
建築部材からはちょっと逸れるのですが、カーテンの代わりに使われたりする、ブラインド👇もルーバーのひとつということになります。🤔
ルーバー窓の定義
ルーバー自体はご理解頂けたと思いますので、次にルーバー窓とは?という点です。
まぁ、要するにこの👆ような形状の窓、つまり細長いガラス板を一定間隔で、平行に何枚も並べたような窓を「ルーバー窓」と呼びます。
並べられるのが、ガラスでなければ、通常はガラリと呼ばれますので、アルミ製であればアルミガラリですし、木製であれば木製ガラリと呼ばれることになります。😐
でも、「ルーバー窓」は、先の通り「ジャロジー窓」と呼ばれることはあるとしても、「ガラリ窓」とは通常は呼びません。
理由は分かりませんが、経験上40年間は聞いたことないですね・・・ 😑
ルーバー窓の英訳 (英語表記)
では次に、「ルーバー窓」の英語表記(英訳)の確認です。🙋
ルーバーの英訳(英語表記)は「Louver」ですので、普通に考えると「ルーバー窓」の英訳は「Louver window」になります。
これはこれで正解のようです。☝
・・・が、先ほどから出てきている「ジャロジー窓」との呼び方は、英語から来ていますので、日本語英語で「ジャロジーウィンドウ」に当たる、「Jalousie window」でも正解です。
いつもお世話になっている、Wikipediaさんでは、このルーバー窓に対する英訳として、「Jalousie window」が当てられていますね。🤔
Google翻訳さんでは「Louver window」ですが、海外の通販サイトでは、どちらで検索しても「ルーバー窓」が引っ掛かってきますので、間違いありません。😐
どうでもいい話なのですが、ジャロジーの単語「Jalousie」を見て、「嫉妬」の日本語英語に当たる「ジェラシー」とまさか!同じスペルではっ?😱💦
と思ってしまったのですが、手持ちの辞書で調べてみたら、ちょっと違いましたね。😖💧
こんな所で間違える人もいないと思うのですが、「嫉妬(ジェラシー)」の英訳は「jealousy」でしたので、ぜんぜん違う単語でしたので、念のため一応お伝えしておきます。😅
ルーバー窓の種類と形状
では、ルーバー窓(ジャロジー窓)の種類と形状の解説に入ります。☝
先ほどの写真でお出ししてはいますし、おなじみだとは思うのですが、具体的な製品を、リクシルさんのサーモスLという、ちょっとお高いシリーズの中から、ルーバー窓(ジャロジー窓)の外観形状をご紹介しますと、以下👇のような窓になります。
※寸法的には06009というサイズのルーバー窓です。
この👆写真は、ガラスが開いた状態です。
これだけだと、少々分かりにくいかもしれませんので、別の写真も掲載しますと、以下👇の写真ですと、言わば半開き状態・・・
リクシルさんのカタログを見ていると、シリーズによって開閉角度に差があるようなニュアンスも感じられましたので、このアトモスⅡの場合はこれが最大なのかもしれません。
ま、とにかくここでお伝えしたいのは、全開/半開き状態・・ときて、先ほど掲載した以下👇の写真の閉まった状態・・・という流れの開閉形式なんです、という点です。
ちなみに、ルーバー窓(ジャロジー窓)は、海外では透明ガラスを使用したもう少し大きめの窓で、リビングなどに設置されることもあるのですが・・・
国内では、メーカー側で大きめのルーバー窓(ジャロジー窓)を制作していないせいもあって、この👆お宅のように、お風呂やトイレ、洗面所などの小窓としての使用例が非常に多くなっています。
人の出入りができるような開き方をしないことから、横滑り出し窓や縦滑り出し窓と比べると、セキュリティの観点からは優れてしますし・・・
※滑り出し系と違って面格子も付けられます。
例えば上げ下げ窓などと比べれば、途切れ途切れとはいえ、広く開放はできますので、この辺りが根強い人気の理由のひとつになっているようです。🤔
あとは・・・
屋外側に開くため、基本的に、網戸は内側に取り付ける固定タイプになってしまいますので、個人的にはこれはデメリットかと思います。😕
※内側から掃除がしにくい・・・😱という意味です。
ルーバー窓の種類について
「ルーバー窓」の種類としては・・・
開閉形式も既述の通りで、それ以外の開き方をするようなタイプもありませんので、基本的に一種類だけです。😐
と言っても、開閉をするためのハンドルには何パターンかありますので、ここではリクシルさんの製品を例に、ハンドルの形式で、以下3種類に分けて簡単にご説明します。
※後述しますが、サイズ的には一種類だけではありません。
ルーバー窓の種類1:オペレーターハンドル仕様
ルーバー窓の開閉に使用するハンドルは、以下👇のような、くるくる回すタイプのオペレーターハンドルが標準として設定されています。
※滑り出し系のこの辺りと同じようなハンドルです。
窓サイズによってもハンドルの大きさが違ってくるようですが、この👆写真でいうと左側が普通のハンドル。
右側は同じハンドルでも、やや細めでスッキリした形になっている、スリムハンドルというタイプです。
昔(20年以上前)はやや不具合が出やすい💧印象がありましたが、最近はおそらくだいぶ改善されているものと思われます。
ルーバー窓の標準仕様で設定されていますから、ここでご紹介する3種類の中では、最も不具合が出にくいハンドルということになりますね。🙂
ルーバー窓の種類2:チェーン式オペレーター仕様
ルーバー窓(ジャロジー窓)のチェーン式オペレーターは、原則として、手の届かない高さに設置する場合などに採用されるもので、オプション設定ということになっています。
チェーン式のブラインドやロールカーテンのように、片側のチェーンを引っ張ることで開閉をコントロールするというタイプですね。😐
ルーバー窓の種類3:電動ユニット仕様
これもオプション設定になっているタイプで、電動でオペレーターを廻して、ルーバー窓(ジャロジー窓)を開閉するという、一見ステキ😍な電動ユニットです。
便利そうにも見えるのですが、写真にも写っています通り、すぐ脇にコンセントが必要になるため、実際に付けると、残念ながらあまり美しモノではありません。😓
また、この👆画像内のコメントにも書いてある通り、電気式ですので、湿気の高い所では使えませんので、洗面所やトイレの湿気くらいでしたら大丈夫なはずですが、浴室は避けるべきですね。
もっとも高所設置が前提の電動ユニットですので、お風呂に設置されることはまずないはずですが。😁
筆者の経験上では、この電動ユニットについては、そもそもがあまり使用例はありません。
つい先日、サッシ屋さんのお宅の工事では、この電動ユニットも含めて、便利そうなオプションが色々と付けられていましたが。😅
ルーバー窓のサイズのバリエーション
では、「ルーバー窓(ジャロジー窓)」の基本事項、最後のコーナーとしまして、サイズのバリエーションについてのご紹介と解説です。
今回はリクシルさんの製品を例に取っていますので、リクシルさんの窓シリーズの中から、筆者の建売マイホームのサッシとしても使われていて、非常に広く普及しているDUO-PGというシリーズの、ルーバー窓(ジャロジー窓)の規格表をお借りしまして解説します。
規格表はパッと見ですと、一般の方には敬遠されがちのような気がしますが、これを「サイズ一覧表」と見立てると、これほど便利で合理的な表はありませんので、
ここでの解説を参考にして、ぜひ解読していただければと思います。🤗
この規格表の見方の詳細については、リクシルさんのモノでなく、YKKapさんの規格表になるのですが、別の記事「引き違い窓のサイズの見方」のこの辺りでキッチリ解説していますので、ぜひ参考にしてください。😉
では、早速ですが、以下👇がDUO-PGシリーズのルーバー窓(ジャロジー窓)の規格表になります。
左と上の外から5~6行目の、グレーの網掛けが入った「内法基準」と記載されている、縦軸と横軸に着目していただきますと・・・
ここに記載されている数値が、縦軸については内法寸法での高さサイズ、横軸は内法寸法での巾サイズを示しています。
基本サイズとしては、高さサイズは300~1500の7段階、巾サイズは250~740の5段階の設定になっていることがお分かりいただけると思います。🤔
※ここの数値については、内法寸法でのmm表記に当たります。
これだけで考えると、単純計算の「7×5=35」で35通りのサイズバリエーションがあることになってしまいますが、例えば、左から7行目の巾サイズ260の縦軸をご覧いただくと・・・
高さサイズ500/700/900の欄にしか、五桁の数字が入っておらず空欄になってますので、五桁の数字が入っている三つのみが既製品として取り扱いのあるサイズ・・ということになります。
その他のサイズ欄を見ますと、巾サイズの690と740の、高さ1500の欄、2マスのみが空欄になっていますが、それ以外には五桁の呼称が入っていますので、同様に、この2マスを除けば既製品として存在するサイズということになるわけです。☝
つまり、ここで見ているDUO-PGシリーズの、ルーバー窓(ジャロジー窓)については、この規格表内に五桁の呼称が記載されている、29マス分のサイズのバリエーションが存在する・・ということですね。😉
他のシリーズや、他社メーカーさんでは、寸法的にはほぼ同等なのですが、取り扱い範囲が違いますので、この点についてはご注意いただいた方がいいです。👌
ルーバー窓の書き方:図面表記
それでは最後に、ルーバー窓(ジャロジー窓)の図面での書き方例を、立面図と平面図での図面表記でご紹介します。
このルーバー窓(ジャロジー窓)も、上げ下げ窓などと同様、開閉の軌跡がありませんので、立面図表記はまだいいとしても、平面図上での書き方(図面表記)については、工夫が必要な窓のひとつです。😕
工夫が必要な場合は、特にどうしても描く人によって、表現にバラツキが出てしまいますので、ここでは筆者の書き方のご紹介となりますこと、予めご了解ください。🙏
立面/平面の順で、以下👇ルーバー窓(ジャロジー窓)の書き方(図面表記)をご紹介していきます。🤗
ルーバー窓の立面図での書き方(図面表記)
まずは立面図での書き方(図面表記)は以下👇のようなイメージになります。
立面図は、建物の外観を示す図面になりますので、窓も外観形状を表現する形ですので、書き方としては、先ほど写真でご紹介した外観形状を、簡略化して絵的に表現します。
サイズ的には06007。
紙面の関係もあって、ルーバー窓(ジャロジー窓)二つを、並べて設置した場合をイメージして描いています。
この👆「06007」などの表記は、窓のサイズを内法寸法で表す表記になっています。☝
ここでは、60×70センチという意味になるのですが、この表記の詳しい見方については、こちら👉「図面の見方01」のこの辺りでザッとご説明していますので、 ご覧になってみて頂ければと思います。
簡略化して描かれるものですので、ルーバーの枚数などについては正確でない場合がありますので、この点については、ちょっとご注意いただきたい点です。☝
ルーバー窓の平面図での書き方(図面表記)
次に、ルーバー窓(ジャロジー窓)の平面図での書き方(図面表記)例です。
先の通り、開閉軌跡がありませんので、平面的には他の窓との区別がつきにくくなってしまうため、文字情報でその旨を表記するしかありません。😓
筆者の場合は、平面図上でのルーバー窓(ジャロジー窓)については、以下👇のような書き方をしています。
※上段が1/50ほど、下段が1/100ほどの平面表記になります。
ここではルーバー窓(ジャロジー窓)の英語表記、「Jalousie window」の前半の単語から、子音二つを取って「JL」と表記していますが、重要な窓である場合などは、そのまま「ルーバー」や「ジャロジー」と表記する場合もあります。
ちなみに、「上げ下げ窓の書き方:図面表記」にて、以下👇の平面表記を掲載したのですが、文字表記「上下」以外は、書き方は同じになっていることがお分かりいただけるものと思います。😨
さらに言うと、1/100の表記だけで言いますと、仮に文字情報がないとしますと、腰窓タイプの引き違い窓の表記とも同じになってしまう場合がありますので、これについてもご注意頂きたい点の一つです。☝
まぁ、そうは言っても、特に最近の住宅平面図などでは、以下👇のような窓記号と言いますか、窓符号が付いている場合が多くなりましたので・・・
逆に、これはこれで解読しにくい場合があるのですが、これらも合わせてご解読いただくことになります。
この窓記号(窓符号?)の解読の仕方については、こちら👉「住宅平面図の窓記号の読み方」で解説していますので、100%の方法論には至っていないのですが、少なくとも参考にはなるはずです。👍
この手の窓記号(窓符号?)にお困りの方がいらっしゃったら、ぜひ合わせてご参照いただき、参考にしてください。🤗
大手住宅メーカーさんの場合はオリジナル略語や、オリジナルの表現が多くなるため、窓記号(窓符号?)については難解になる場合が多いです。😩
今日のまとめ
本日は、窓解説と図面表記シリーズの第七弾としまして、 そもそも「ルーバー窓(ジャロジー窓)」とはどんな窓なんだ?という観点で、基本事項の解説から、図面上での表記のされ方(図面での書き方)までをご紹介して参りました。🙂
他の窓も似たようなものですので、紛らわしくて恐縮なのですが・・・ 😓
図面の描き方は明確な統一ルールが存在しないため、会社のルールや描く設計者さんによって、ニュアンスが変わってきてしまい、特に平面表記については、統一感がありません・・。
ご紹介しました図面での書き方(図面表記)例については、恐縮ながら、この点について、ご留意いただいた上で、参考にしていただければ幸いでございます。😌
本日も最後までお付き合い頂きまして、どうも有難うございました。🙏
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