本日、つい先ほど・・・
筆者の建売マイホームで、7年ほど前から使用していた、既製品のウッドデッキの床が腐って(腐食して)陥没しました。😫
元々はこの記事「勝手口にタタキを作りますⅠ」でご紹介した通り、勝手口のステップ(要はタタキ)として、場当たり的に使用していたモノなのですが・・・
3年ほど前、新たな屋根付きウッドデッキに造りなおしたことから、お役御免となりましたので、
ここ最近は高低差処理をするだけの段(ステップ)として設置していたものです。
元々30センチほどの高さだった足をカットして、15センチほどの高さにしてあったため、地面との距離も近くなってしまって、条件は悪化していましたので、このウッドデッキが腐るのも致し方ない気もします。😓
この既製品ウッドデッキの腐れ(腐食)の様子と、腐食部(腐った部分)のDIYでの補修や補強の仕方をお伝えしようというのが、今日のテーマになります。☝
※ウッドデッキなどの木材の腐食(腐ること)を「腐朽」と呼びます。
ウッドデッキ床が腐った(腐食した)経緯
メンテナンス一切なしで放置し続けた割に頑張った方かな・・・とは思っていますので、決して製品の悪口を書くつもりはありません。
今回、腐食で陥没してしまったウッドデッキは、ACQ注入材と呼ばれる、防腐剤が注入されたSPFで作られている既製品のウッドデッキ材でして、先の通り「勝手口にタタキを作りますⅠ」でもご紹介している、元々👇はこんな製品です。
若干やわな部分もありましたが、とにかくお手頃価格で、組み立ても簡単😚ですし、当初の新築リフォーム時はバタバタもしていましたので、非常に助かりました。
冒頭でも触れました通り、取急ぎでこのウッドデッキを使用していたため、後日、DIYの造作で造りなおしたわけですが、その際に、捨てるものもったいないし・・・ということで、新たなウッドデッキの勝手口タタキの段差解消用に、以下👇のようなイメージで足をカットして使っていました。
この辺りの経緯は、この床を補強したお話「勝手口タタキⅠの床を補強します」でも触れた通りだったかと思います。🙄
この👆3年前が、当初新築リフォーム時のウッドデッキ設置からの経年で言うと4年ほど。
メンテナンスは基本的に何もしていませんでしたので、黒っぽく見える部分は腐り始めてはいるのですが、まだまだ急を要するような状態ではありません。
・・・が、足をカットして地面に近づくことで、さらなる腐れ(腐食・腐朽)を呼ぶことになるため、その悪条件の中で、このACQ注入材で構成されたウッドデッキ材がどこまで耐えうるか?を知りたい気持ちもありましたので、この形で使用してみることにした次第です。😅
ちなみに、ACQ注入材は耐久性の面で高く評価されている材料になります。
先ほどからリンクを貼っていますが、こちら👉「用語解説:ACQ注入材とは?」でご紹介している通り、屋外使用でも20年は耐えうる・・との試験結果が出ている、お手頃だけど高耐久!😙という有難い材料です。
そんなACQ注入材ウッドデッキの、経年7年ほどの腐れ(腐食)具合を次項よりご紹介します。😊
ACQ注入材ウッドデッキの腐れ(腐食)具合
前写真と見比べて頂くと、ビフォーアフターみたいに分かりやすいと思いますので、ぜひ見比べてみてほしいのですが・・・
3年後、腐れ(腐食)で陥没したウッドデッキの全景は、以下👇の写真になります。🙌
3年前に見られた、左から三番目の床板に合った黒っぽい変色部分は、逆にやや納まり気味に見えますが、別の床板に黒い腐食部分がだいぶ広がっている😰ことがお分かりいただけるものと思います。
ちなみに、本論からは逸れるのですが、周りに生えまくっている雑草は、家内の大好きなドクダミという草です。😅
匂いがキツいので、勘弁してほしいな・・・と常々思っているのですが、収穫時期になると楽しそ~ぅに収穫しているので抜くこともできず、ちょっと困っています。
近付いた拡大写真は冒頭でご紹介してしまいましたので、別の角度から、床板を外した状態の写真で見てみますと、以下👇のような状態です。
ウッドデッキの床板自体👆が腐食して(腐って)しまってボロボロなのは、見ての通りなのですが、床板を床下から支えている根太(ねだ)材👇も、すでに崩壊寸前のズタボロでした。😖
元々、ちょっと細いな・・と見ていた部材なのですが、ここまでの腐食になると、ウッドデッキの床板を支持する根太としての役割は、だいぶ苦しい状態ですね。😓
※根太としての働きには期待できないという意味です。
「勝手口タタキⅠの床を補強します」で解説している、三年前に入れた「床下地の補強」が効いていることで、辛うじてウッドデッキとしての形状を保てている状況・・・。
床板の腐食(腐朽)部分を近付いて写すと、以下👇のような状態。😰
ウッドデッキ表面で見ますと、全体的に黒っぽい腐食(腐朽)ですので、いわゆる「軟腐朽」なのかな・・という気もしつつ、割れている部分を見ますと、当初よりもだいぶ茶色が強く出ていますので、「褐色腐朽」に当たるのか・・
別の部材では白っぽい腐食(腐朽)まで見られますので、「白色腐朽」にも見えますし、
正直なところ勉強不足で詳しいことは分からないのですが、ひどく腐食していることだけは確かですよね。🤔
この三つの「腐朽」については、こちら👉「木材腐朽菌とは何ぞや?」という記事のこのパートでご説明していますので、ご興味ありましたら、参考にしてください。
床板自体は補修というレベルではなく、完全に交換する形での対応にならざるを得ません。😫
そんな中!😲
この腐ったウッドデッキ床板を剥がしたりしながら、腐食部(腐った部分)の補修の準備を始めていましたら・・・
ボスっ!🤨
という鈍い音と共に、同じウッドデッキ面の別の違う床板、もう一か所も同じように陥没してしまいました。😖
近付いて見てみますと、先ほどの箇所と同様に、以下👇の通り腐食(腐朽)でボロボロ状態・・・😱
剥がすのも手で剥がせるぐらいのボロボロ状態でしたが、同じように床板を剥がしてみますと、案の定、根太材も元の輪郭を保てていないほど痩せてしまっている状態。😰
地面に近いウッドデッキの恐ろしさを物語るかのような腐食っぷりですよね。
その他、もう少し怪しいところに着目して見ますと、最初に陥没した床板の隣の部材もだいぶヤバそうな印象です。
近付いて触れてみると、指でも毟り(むしり)取れるほど、組織が分解されてしまっている状態ですので、ハッキリしたことは分からないのですが、やっぱり褐色腐朽なのかもしれませんね。
針葉樹が侵されることが多いのが、「褐色腐朽」なのですが、このウッドデッキ材も販売元の情報によると、北米の針葉樹とのことですし。
やや逸れた余談になりますが、木材の腐れといいますか、腐食は「腐朽」と呼ばれておりまして、「木材腐朽菌」とやらによって引き起こされるのだそうです。
詳しくは、こちら👉「木材腐朽菌とは何ぞや?」でまとめていますので、ご興味とお時間がありましたら、お立ち寄り頂ければと思います。
ウッドデッキの腐れ(腐食)部の補修
天然木ですので、ウッドデッキがこのように腐るのはある意味では当たり前ですし、予想はしていた部分なのですが・・・
床板を剥がれっぱなしにしておくわけにもいきませんし、その日の内に新たなウッドデッキを作れるほどの時間もありませんので、とりあえず、手持ちの残材で補修することにしました。😑
ウッドデッキの腐食(腐れ)の補修に使うモノ
この「使うモノの章」は長くなりがちですので、なるべく足早に進めさせていただきます。
・・・ですので、少々ぶっきらぼうで不親切な言い回しになってしまう場合もありますが、ご容赦願えればと思います。🙏
今回のウッドデッキ補修で筆者が使用した、主要な「材料」と「工具」をそれぞれ2~3点ずつご紹介します。
※実際はもう少し色々使っています。
ウッドデッキの腐食(腐れ)の補修に使った材料
まず、今回のウッドデッキ補修は、腐って陥没してしまった床板だけの交換で済ませてしまいましたの
で、その補修で使った材料のみのご紹介となります。
正しい補修や補強の仕方については、後半で別途ご紹介していますので、後ほどご覧になっていただければと思います。😌
WRC(ウエスタンレッドシダー)1×4材
手持ちの残材は、筆者の建売マイホームのその他のウッドデッキの95%ほどを占め、色んな記事でもご紹介しているWRC(ウエスタンレッドシダー)です。
書き忘れていましたが、元のACQ注入材の既製品ウッドデッキの床板厚は18~19mmくらいの厚み。
床板を交換するには、本来同じ厚みのモノを使うべきなのですが、サイズ的に近いモノですと、WRCの場合、1×4(ワンバイフォー)材の17mm厚を使うしかありません。
ま、あくまでも補修ですからね。😅
販売されている製品で見ますと、ちょっと写真が良くないのですが、こちら👇の商品リンクがWRCの1×4材の単品販売です。
厚みは18mmと書いてありますので、この製品でしたら、ほぼ同じ厚みになるものと思います。👌
23.09/13追記
申し訳ありません・・・ 🙏
この👆商品は販売終了してしまったようで、本日現在だと他にお手軽なショップさんも見つかりませんので、デッキ材販売店としては名高い木工ランドさんのこの辺りのページからご購入いただくしかなさそうな感じです。😓
やや専門的ですので、一般の方にとっては、慣れるまではちょっと使いづらいかもしれない💧のですが、当サイトでは超お勧め🙌のデッキ材屋さんになります。
写真を見る限り、荒材なのかな?と見えてしまうのですが、3面はプレーナー加工されていまて、面取りも入っている商品になっているようですので、この製品で問題ありません。
※プレーナーは鉋(かんな)加工、面取りは角をRにする加工です。
ただ、「B級品」と書いてありますので、実際にご購入される場合は、使えない部分があることを考慮して、必要枚数の1.3~1.5倍ほどの枚数を注文しておいた方が間違いなさそうですね。🤔
木材保護塗料:ウッドロングエコ
次に、WRC(ウエスタンレッドシダー)も比較的、耐久性に定評がある木材ではあるのですが、生(なま)でそのままという訳にはいきませんので、防腐剤か木材保護塗料を塗っておく必要があります。
当サイトで推奨している木材保護塗料は、ややウサン臭いネーミングのこの👇「ウッドロングエコ」という保護塗料になります。
詳細については、この👆リンク先に当たります「ウッドロングエコって何???」をご参照いただきたいのですが、防腐剤ではなく、あくまでも「木材保護塗料」ですので、すでに蔓延っている腐朽菌に対しての効力はないとされています。
・・・が、今回はちょっとした事情があって、最近使っている防腐剤の「水性クレオトップ」が使えない状態でしたので、手持ちの(余っていた)ウッドロングエコで対応したという打算的な流れですね。😓
先👆のリンクは少量タイプのウッドロングエコですので、「14~18㎡分」と謳われている商品になります。
もっと広範囲に使われる場合は、以下👇のリンクよりお買い求めください。
ウッドロングエコ(無公害木材防護保持剤)100グラム/18.9リットル用
先のリンク先の記事で詳しく書いていますが、ウッドロングエコは、腐朽菌が付く前の状態で塗布することで、腐朽菌を寄せ付けにくくするタイプの保護塗料になります。☝
今回は、1年ほど前に作った溶液が少し残っていましたので、効果が残っているのかどうか、だいぶ怪しかったのですが、何も塗らないよりはマシだろう・・・という楽観的な判断の元、取急ぎ、この👇茶色くなったウッドロングエコを塗布してしまいました。😅
ちなみに、ウッドロングエコ自体はこんな👇粉末で、これを水で溶いて塗っていくだけですので、本来はこの👆写真のような茶色ではありません。
水に溶いた状態で放置しておくと、錆びたような茶色に変色してしまうのです。
とは言え、この茶色の状態で塗ったとしても、不思議と、塗った木材が茶色になるわけではありませんで、どちらかというと、入れている容器に茶色の何かが付着しているような状態になっているようですね。🤔
あと、先ほど触れた「水性クレオトップ」とは、以下👇のような防腐剤です。
話が長くなってきてしまいましたので、詳細については割愛しますが、先ほどもご案内したこの辺りでご紹介していますので、お手数なのですが、ぜひご参照いただければと思います。🙏
水性ですので、キツい匂いなどもなく、扱いやすくっておすすめの防腐・防蟻剤になります。👌
ウッドデッキの腐食(腐れ)の補修に使った工具
次に、今回の腐食したウッドデッキの補修で使用した工具関係のご紹介コーナーです。🙂
床板はだいぶ腐食が進んでいたこともあって、既述の通り、剥がすのも手でできてしまいましたので・・・
ここでは、下穴を孔けたりするインパクトドライバーと、コーススレッドをザッとご紹介しておくことにします。☝
下穴を孔けるキリ(ドリルビット)については、こちら👉「下穴と下穴ドリルについて」でご紹介している、この下穴錐か、こちらの下穴錐がおすすめです。👌
インパクトドライバー
当サイトに何度か訪れてくれている方は、すでにお目に付いていると思いますが、筆者が使用している(超)おすすめインパクトドライバーは・・・
色んな所で紹介している、以下👇のハイコーキ(日立工機)さんの14.4Vインパクトドライバー FWH14DGL(2LEGK)」です。🙌
DIYで使うにはもったいないくらい、とにかくハイパワーで使いやすいですし、プロ仕様のインパクトなんかと比べると、(超)お手頃価格ですので、ぜひお試しいただきたいインパクトドライバーになります。😙
・・・が、色んな記事でおすすめしていますので、仕様などの詳細については、何回かご案内しているこちら👉「勝手口タタキⅠの床を補強します」のこのパートをご覧になってください。🙏
今回のウッドデッキの補修では、腐った床板を剥がした部分にはめ込む、新たな床板への下穴孔けと、
固定するためのビス止めに使用しています。👌
SUS410コーススレッド
SUS410のコーススレッドは言うまでもなく、新たな床材を既存の根太に固定するために使用します。
・・・ですので、工具の方に分けてしまいましたが、工具ではなくって材料ですよね。🤨
スミマセン!ご容赦ください。🙏
念のためですが、「SUS410」は「ステンレス410」の意味です。
ステンレス410は?と言いますと、また話が長くなってしまいますので、お手数なのですが、こちら👉「SUS410はやっぱり錆びる?①」のこの辺りをご参照ください。🙏
長さは、床板の1×4材の厚みが17mmですので、32~35mmくらいの長さがあれば十分なのですが、手元にあったのは、いつも大量に在庫している38mmでしたので、これを使用することにしました。😑
ちなみに、長さの決め方は・・・
仮に風などで煽られて、飛んでしまったりした場合に危険が伴う箇所や部材の場合は、25~30mmほどは根太に打ち込んでおいた方が無難なのですが・・・
今回は地面スレスレの位置での使用ですし、そもそも腐ったウッドデッキの根太に対して打ち込みますので、15mmも打ち込まれていれば十分!という決め方です。
また、筆者が使用しているSUS410のコーススレッドは大量(850本)に入っているお徳用ですが、そんなに沢山は要らない!😵という人の方が多いはずですので、
この👆製品は、同じタイプのコーススレッドの、別の少量(100本)タイプをチョイスしています。😉
ちなみに、ここ👆でご紹介しているネジのトミモリさんは、そのショップ名の通り、ネジ系には非常に強いお勧めのお店です。
バリエーションも果てしなく存在するような、専門店になりますので、ネジ系でお困りの方はお立ち寄りいただければと思います。😊
どれを買えばいいのか・・・困ってしまうほど、圧倒的に多彩で素晴らしい品揃えです。👏
もちろん、今回のウッドデッキの補修では100本もコーススレッドを使用するわけではありませんので、お手持ちの32mmなどがあれば、それで代用していただいて大丈夫です。👍
今回のケースで言うと、床板1枚当たり最低6本ですので、2枚交換するとしても、使うのはたったの12本だけですので。😅
今回行なったウッドデッキの腐食部の補修
では、今回のウッドデッキの腐食部(腐った部分)の、実際の補修作業をザッとご紹介します。
今回筆者が行なったのは、腐ってしまっている根太は無視した形での、床板のみの交換ですので、まずは使用する新たな1×4材を、ウッドデッキの床板の長さにカットします。
後述もしますが、言うまでもなく、本来は腐食している根太も交換するのが、正しい補修になりますので、通常は新たな根太材のカットからのスタートになりますよね。😉
既述の通り、厚みは少し足りないのですが、今回は単なる補修ということで割り切って進めます。😁
また、今回は既製品の90cm角のウッドデッキ材で、床板全体がスノコのように取り外せるため、後回しでもいいのですが、この切断面にも、木材保護塗料や防腐剤の塗布は必要です。☝
先ほどご紹介した「ウッドロングエコって何???」のこの辺りでもお話ししているのですが、筆者の建売マイホームでは、残材は全て納入時にウッドロングエコを二度塗りしてあります。
ですので、ここでは組み立て前の塗布は省略していますが、新たな材料でやられる場合は、組んでからですと塗れなくなる部分が必ず出てきますので、防腐剤の類は、組む前に必ず二度塗りしておくのがセオリーです。
後からの塗布が難しくなる可能性があるような場合は、この段階で塗ってしまってください。
次に、所定の位置に新たな床板を嵌めてみて、特に問題がなければ、細めのドリルで下穴を孔けます。
1×4材自体の厚みも薄いですし、前半でご紹介した通り、何より根太が腐食でグズグズでしたので、このような場合は、下穴は必須になります。☝
無理に打ち込むと、ウッドデッキの腐ってしまっている根太が崩壊してしまって、根太も交換する羽目になりますので、必ず細めの下穴錐を使って、慎重に下穴を孔けるようにしましょう。😉
今回は下地が腐っていますので、あまり関係ないのですが、下穴の大きさや深さについては、こちら👉「下穴と下穴ドリルについて」が参考になります。
下穴を孔けたら、インパクトドライバーでコーススレッドを打ち込むのですが、打ち込む下地がダメになっていると、右側のビスのように、最後まで打ち込めない状態で空回り(カラまわり)してしまいます。😰
・・・が、左側はキチンと打ち込めていますし、1枚の床板に対する6本の内、効かなかったビスはこの1本だけで、床板の固定はできていましたので、筆者は気にしないことにしました。😅
下地がダメダメでしたので、インパクトで打ち込む際も慎重に作業するようにしましょう!
コーススレッドを勢いよく打ち込んでしまうと、腐ったダメダメな下地が折れてしまいますので。😱
お気になられる場合や、キチンと打ち込めないことで危険が増大してしまうような個所の場合は、体裁は悪くなりますが、すぐ隣に下穴を孔けてコーススレッドを打ち直すか、根太を交換するかの二択になります。
同じように、他の箇所でも慎重に下穴を孔けながら、ビス止めを行なっていきます。
今回は、12本中、先ほどの箇所のように空回りして効かなかったビスは2本だけでしたし、中央の補強材がまだまだ生きていたため、キチンと固定はできましたので、ビス止め作業はこれで完了となりました。♨
話のニュアンスは逸れるのですが、「コーススレッド」と「ビス(ねじ)」の違いについては、こちら👉「コーススレッドとビス(木ねじ)の違い」でご説明していますので、気になる方はご覧になってください。🤗
床板の固定が済んだら、その他の部分も含めて、前掲のような木材保護塗料か防腐剤を塗って、今回のウッドデッキの腐食した部分の補修作業は完了となります。
ウッドデッキを腐らせないために重要なのは、表面でなく裏面になりますので、裏面にもよく塗り込むようにしていただいた方が賢明です。👌
ウッドデッキの腐れ(腐食)部の正しい補修
筆者のウッドデッキ補修は、この👆ように腐食している床板だけの交換で済ませてしまいましたが、これだけでは本当は芳しくはありません。😤
ここでは、今回のようにウッドデッキの腐った部分(腐食部分)が見られる場合の、正しい補修の考え方とやり方について、補足しておきます。
腐っていない場合でも、このような既製品ウッドデッキ材の場合の、単純な床補強としても有効なやり方になりますので、応用していただければいいかなと思います。😉
腐ったウッドデッキの裏側を確認する
まず、腐ってしまった部分を把握する必要がありますので、ウッドデッキ裏側を確認しなければなりません。☝
今回腐ったのは、既製品のウッドデッキですので、この👇ように立てかければ容易に見ることができますが、通常のウッドデッキの場合、床下などに潜ってでも、確認する必要があることは言うまでもありません。
筆者の建売マイホームでは、既述の通り実験的な意味もあって残しているものの、正直なところ、ここ👆まで腐れ(腐食・腐朽)が広がっていると、本当は丸々交換するか、キチンと造りなおしてしまった方がいいような気がしますね。😅
ウッドデッキの腐っている範囲を把握する
ウッドデッキの、あくまでも腐った部分(腐食部)の補修だけ・・に済ませる場合、言うまでもないとは思うのですが、生きている部分ともうダメな部分を見極める必要があります。
例えば、もうダメそうな部材を、ここで前写真に矢視してみますと、以下👇のような感じになります。
矢視先はその箇所だけ、というよりも、その部材自体がダメという意味です。
また、怪しいとは書きましたが、矢視してある床板も基本的にもうダメダメですので、丸々交換した方が間違いありません。
通常のウッドデッキの場合、地面から最低30センチほどの高さになりますので、高さが高ければ高いほど腐っている床板が抜けてしまったりすると、ケガをする可能性が高くなります。
筆者の建売マイホームのここは、高さ15センチほどしかないため、大した事故には繋がらないだろう・・・との考えで、まだ使用しているだけですので。😁
ここで、辛うじてまだ生きているのは、柱材と外周を囲っている幕板くらいなのですが、要するに構造体はまだ生きていることになりますので、補修での対応も可能ということになります。
構造体自体が腐ってしまっている場合、構造体を補修(補強)できない訳ではないのですが、ウッドデッキを丸々交換すべきタイミングだと考えて頂いた方が健全です。☝
ちなみに、中央に横に入っている二本の部材は、先ほどもご紹介した「勝手口タタキⅠの床を補強します」で、3年前に入れた補強材ですので、まだまだ生きていますが、このように生きている既存の部材を見極めて、必要に応じて補強材を入れながら、補修していく形が健全なウッドデッキ補修になります。
※本当は真っすぐの1本の補強材の方が賢明です。
腐ったウッドデッキを補修で済ませる場合の補強
まだ生きている床板も、少なからず腐食は始まっているため、近い将来には似たようなことになることは目に見えていますので、ウッドデッキの床板全てを交換することなく、腐食した部分だけの交換(補修)で済ませるなら、床下地の方だけでも補強しておくべきです。☝
補強材の位置について
床下地に補強材を入れるとした場合、今回のこのウッドデッキ材で例えるなら、筆者なら以下👇の青で示したような位置で補強をします。
もちろん、床板に取り付いている既存の根太を取り外して交換してもいいのですが、床板の耐力自体が低下し始めていますので、無理をせず、その脇に新たな根太材を追加する形です。👌
根太を取り外す際に変な力が掛かってしまうことで発生する、余計な損傷や破損を防ぐため、という意味です。☝
ここまでの状態ですと、正直なところいつ崩壊してもおかしくない状態ですので、下手すると全部交換する羽目になってしまうからですね。😅
こうすることで、根太の間隔も狭まることになり・・、
耐力が低下している床材の補強にもつながりますし、外周の幕板の歪みを抑えることにもつながっていきますので、一石二鳥になります。😉
補強材の材寸について
中央に入っている既存の補強材は、手持ちの残材でしたので、たまたま残っていたWRC材を使ったのですが、結論を言うと、主観で恐縮なのですが、これと同じくらいの材寸、つまり23×70mmほどの材料がベストです。
※逆に言うと、これ以下の材寸は避けた方がいいです。
もちろん、手持ちの材料でもっと太いモノがある場合、それで対応していただいても、やや過剰設計ぎみになるだけですので大丈夫です。👌
補強材の樹種について
「勝手口タタキⅠの床を補強します」のこの辺りでも書いていますが、床下地材は床板を戻してしまうと、普段は見えなくなってしまう部分ですので、念のため、床板の仕様よりもグレードの高い木材を使用するようにしてください。☝
既存のウッドデッキ材が、ACQ注入材のSPFならWRC、WRCなら桧(ひのき)やヒバ、ヒノキのウッドデッキならセランやイペ、ウリンなど・・・といった、既存の木材よりも耐久性の高い材料を使うべき!という意味です。☝
グレードが高い樹種を使用しておけば、理屈で考えると、表面に見えている床板の方が先に腐食することになるはずだからです。
先に異変に気付くことができるという意味です。😉
補強材の留め方について
先👆の写真に4か所入れていた青矢印の方向は、外からビスを打ち込むイメージを示していたのですが、
留め方としましては、以下👇のような形で、コーススレッドで、ウッドデッキ外周の幕板に補強材を固定します。
詳しい点については、こちら👉「勝手口タタキⅠの床を補強します」のこの辺りで解説していますので、お手数なのですが、ご参照いただければと思います。
補強材を留めるコーススレッドについて
「勝手口タタキⅠの床を補強します」は、このウッドデッキに顕著な腐食がまだ見られない頃の、単なる床下地の補強の意図で解説しているため、使用するコーススレッドは3.8mm径の65mmのモノをベストとしています。
・・・が、今回は腐食が進み始めている床板の補強という役割もあるため、3.8mmではちょっと心配ですので、以下👇の4.2mm径の75mmを推奨します。😐
理由としましては、3年前の補強時と比較すると、ウッドデッキ床板が腐食によって耐力が落ちていることで、この補強材に掛かる荷重が大きくなるため、結果的に、幕板に固定しているコーススレッド自体に掛かる負担も大きくなるからです。☝
この観点からすると、少しでも太いコーススレッドを選択したいところですが、コーススレッドに限らず、周知のとおり、ビス(ねじ)は太さが増すと長さも長くなる傾向があります。😕
この補強でも下穴は必須になりますので、下穴は孔けるとしても、23×70mmほどの補強材に対して、縦に打ち込むことになりますので、DIYで容易に打ち込めるコーススレッドとしては、おそらく4.2×75mmが限界です。
※また完全な主観で恐縮です。😅
逆に、DIYでのインパクトドライバーでの穴孔けに慣れていらっしゃる方でしたら、もっと長いコーススレッドをお使いいただいてもいいのですが、材寸巾が23mmの場合は、樹種によっては、打ち込むことで木割れを起こす可能性が高くなりますので、ご注意願えればと思います。😉
腐ったウッドデッキの正しい補修のまとめ
腐った部分(腐食した部分)のあるウッドデッキの正しい補修の仕方としては・・・
前章でご紹介した、筆者が今回行なったような表面的な措置ではなく、経年により弱くなっている部分に対し、以上のような補強を行なってから、腐食している床板を交換もしくは補修する・・・という形です。☝
もちろん、保護塗料や防腐剤の再塗布もキチンと施工していただく方が、より健全な補修ということになりますよね。👌
敢えて念押しするまでもないと思いますが、筆者のように、効果があるのか/ないのか分からないような、場当たり的でいい加減な施工は、くれぐれも避けるようにしてください。😅
今日のまとめ
今日は、筆者の建売マイホームでの当初の新築リフォームで設置し、その後、(ある意味わざと)悪条件下で使用していた、ウッドデッキの腐食具合(腐れ具合)をご紹介しながら、
この腐ってしまったウッドデッキの補修や補強の仕方をご説明して参りました。😑
高耐久ということで評価の高いACQ注入材でしたが、悪条件下でのノーメンテナンスでは、7年ほどでボロボロになってしまうことが分かったりして、個人的には興味深い結果が得られて満足しているところです。😅
でも、思うのは・・・
樹脂製の何ちゃってウッドデッキと違い、ウッドデッキは天然木であるから腐るわけで、ウッドデッキは腐るからこそ愛おしいわけなのですが・・・
キレイごとを抜きにして本心を言えば、現実的には、本当はメンテナンスフリーでも腐らないウッドデッキの方が有難いってのが本音ですよね。😓
他の記事でもご紹介している通り、筆者の建売マイホームでは、当初の新築リフォームで、2Fにもこぉ~んな👇エゲツないウッドデッキを作ってしまったので、腐食(腐朽)対策や補修の仕方には常々頭を悩ませています。😖
本当の意味で、ウッドデッキの腐れ(腐食・腐朽)を止めることのできる防腐剤が見つかるといいのですが・・・ 😞💧
筆者の建売マイホームでは、今のところ、人体への毒性が低そうな水性の防腐剤しか使っていないのですが、油性の強い防腐剤だと腐朽(腐食)を止められるものもあるのかもしれません。🤔
このウッドデッキの腐食(腐れ)や、補修や補強などについて、何か進展や後退(?)がありましたら、また別の機会にお知らせするように致します。😌
ちなみに、ウッドデッキなどに腐食をもたらす木材腐朽菌を根絶すべく、きのこ駆除テストも断続的に行なってはいます。
※成果が出ないため最近はUPできていないのですが・・・😓
ご興味ありましたら、以下👇の記事もご覧になってみて頂ければと思います。
毎度のことながら長くなってしまって申し訳ありませんでしたが、本日も最後までお読みいただき、どうも有難うございました。🙏
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