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スレート屋根と塗装時期について

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今日は、スレート屋根と、この塗装時期について考えます。☝
 
つい先日遭遇した、とあるエピソードを元に、スレート屋根とはそもそも何ぞや?という点と、メンテナンス上10年ほどで必要と言われている、スレート屋根の再塗装の時期について、建築士としての筆者なりの所見をまとめようと思います。🤗

ちなみに、ここでいう「スレート屋根」とは、「コロニアル」や「カラーベスト」などの呼称で親しまれている、専門的には「平型彩色スレート」と呼ばれる屋根材を指しています。
 

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スレート屋根に係る、とあるエピソード

30年ほど工務店を経営していて、(今は年も年ですので・・・)すっかり隠居している父に呼び出され、つい先日、実家に行ってきました。

用件としましては「軒樋が詰まってるみたいだから診てほしい」とのこと・・・。🤨
※ちなみに、今の実家は木造二階建てのフツーの一軒家です。

若かりし頃なら、屋根くらいは平気で上がっていましたが、筆者もいつの間にか、今年で信長さんの年齢を越えてしまいましたし、何より幼子もいる立場ですので、正直なところ、まったく気が進まなかったのですが、さすがに傘寿を迎えた父に上らせるわけにはいきませんし、親孝行の一環だと考えまして、しぶしぶバルコニーに脚立を運び、父にスニーカーを借りて、屋根に上る段取りをしました。 😔

足場がない時の、屋根は非常に危険ですので、上らないでください!
ちなみに、勾配屋根の場合、建築工事でも5寸(5/10)勾配を超えると、屋根足場が必要になってきますので、それなりの屋根職人さん以外は、基本的に上るべきではありません。

勾配が緩い場合でも、慣れていない方には絶対にお勧めできませんので、DIYで一部の屋根修理などを施工される場合でも、足場だけは必ず設置することをお勧めします!

実家の屋根勾配は6寸勾配ですので、そもそも素人が上るべき屋根ではないのですが・・・ 😩

恐る恐る脚立から屋根面に片足を載せ、さらに恐る恐るもう片方の足を載せ、体重を屋根面に掛けた瞬間・・・

 
ズルっ! 🥶 💦
 

危険は予め察知していましたので、脚立をハシゴ状に伸ばして、念のため軒樋に数か所結んでおいたのが功を奏し、何とか助かったのですが、体重を移した瞬間に、屋根面のコロニアル(スレート屋根)が・・・

 
みごとに割れて滑った 😬 💧
 

という訳です。

その時に割れたコロニアル(スレート屋根)です。👇

ズルッと割れた実家のスレート屋根を撮影した写真画像
■ズルッと割れた実家のスレート屋根

実家のスレート屋根は、一般的な再塗装の時期を完全に逸脱した17年もの間、再塗装されることもメンテナンスされることもなく、そのまま放置されていましたので、だいぶ劣化が進んいたんですね。😓

色んな投稿で書いているのですが、筆者(父も)の元々の専門はRC造ですので、昨今は木造も請けてはいるものの、メンテまでは廻ってこないため、木造建築の劣化については、恥ずかしながら実はあまり詳しくはありません。😑

そんな訳で、一般的には10年に一度と言われる、このスレート屋根の塗装の時期について考えてみることにした次第です。

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スレート屋根とは?

木造住宅などの一般的な木造建築において、「コロニアル」や「カラーベスト」などと呼ばれ、最もポピュラーな屋根葺き材のひとつとして、広く普及している「スレート屋根」ですが、そもそもどんな屋根材なんだ?という観点から、軽く整理していきます。

スレート屋根の呼び方と組成について

まず、呼び方の整理から。
コロニアル」や「カラーベスト」という呼称で親しまれている「スレート屋根」ですが・・・
正確には、日本国内では1960年に「カラーベストシリーズ」として、製造が始まった「スレート屋根」の商品名が「コロニアル」ということになりますので、全てが「(イコール)」ではありません。☝

また、元々は、1960年以前に、米国のジョンマンビル社という企業が開発した、カラー化粧「スレート屋根」材の商品名「カラーベスト」を語源としています。

1960年以前をイメージさせる挿絵

ちなみに、当時は当たり前にアスベスト(石綿)を使用していますが、この「アスベスト」を英訳すると「asbestos」、これをフツーに日本語読みすると「アスベスト」になりますので、大元の語源はおそらく、この「アスベスト」になるものと思います。🤔

なお、昨今の「スレート屋根」は、セメントの基材にパルプ繊維を混入し、強固に結合させて着色することで、屋根材として製品化されていますが、このパルプ繊維の代わりに2004年以前に使われていたのが、現代においては悪名高くなってしまったアスベスト(石綿)ということになります。😱

KMEWさんサイトから引用したアスベストの外観
■アスベストの外観:KMEWさんサイトから引用

このアスベスト(石綿)はWikipediaさんによると、古代エジプトや古代ローマ時代から使われていたそうで、色んな言い伝えがあるみたいで、ずいぶん昔から重宝されていた繊維素材のようです。😑

アスベスト(石綿)の話は書きだすと長くなってしまって切りがありませんし、本論からはやや逸れますので、後日、別の投稿でまとめることにさせてください。🙏
アスベスト(石綿)の記事もまとめました。👉「アスベスト(石綿)とは?

ちなみに・・・
石綿(アスベスト)を含むモノの方が、圧倒的に耐久性が高く、2005年以降のスレート屋根材は、特にこの切替え直後の製品については、結果論ですが、圧倒的に耐久性が低かったようですので、この頃にスレート屋根で建築された方々は、アスベストについて心配する必要は基本的にないのですが、耐久性の面では要注意です。

2004年(H16年)に、アスベストに対する規制が厳しくなり、石綿を含有する建材を含む10品目が製造中止になったためです。

急に(という訳でもないのですが・・・)
アスベストが使えなくなって、その場凌ぎで生産されていた製品だったわけですから、個人的にはやむを得ないような気はしていますが、一般の消費者の方々には理解しにくい部分かも知れません。😓

スレート屋根との「スレート」とは?、そもそも何だ?

屋根材の話で「スレート」と一言で片づけてしまう時は、通常は、前項で触れたような、人工的に作り出した「人工スレート」を差すのですが、実は、人工ではない「天然スレート」と呼ばれる素材も存在します。

前章でも触れました通り、屋根材として広く認識されている「スレート」は、セメントを基材として、そこに繊維を混入して加工した「人工スレート」です。
既述の通り、混入される繊維は、昔はアスベスト(石綿)、昨今はパルプ系繊維がメインのようです。

これ👇は天然スレート。

天然スレート屋根1:Wikipediaさんから引用した写真画像
Zureks, CC BY-SA 3.0 https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0, via Wikimedia Commons
■天然スレート屋根1(Wikipediaさんから引用)
Zureks, CC BY-SA 3.0 https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0, via Wikimedia Commons

天然スレートは、古くから屋根材などに使われてきたようですが、高価なため、最近の国内では一般的な建物に使われることはまずありません。
※と言うか筆者が関わった4~500件中にはありません。

粘板岩を薄い板状に加工したモノで、「人工スレート」とは根本的に違う、自然発生的な「石材」に近い素材です。

人工スレートがいつ頃から製造されるようになったのか?までは、恥ずかしながら把握していないのですが、元はこの天然スレートを真似て、安価に提供できる屋根葺き材として、人工スレートが生まれたんだろうことは推測できますよね?

天然スレート屋根2:Wikipediaさんから引用した写真画像
dontworry, CC BY-SA 3.0 https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0, via Wikimedia Commons
■天然スレート屋根2(Wikipediaさんから引用)
dontworry, CC BY-SA 3.0 https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0, via Wikimedia Commons

日本国内でも生産されているようですが、数は少ないみたいです・・・

これら👆の画像は海外のモノですが、「人工スレート」とは根本的に違う、重厚感と風格が感じられるのが、この「天然スレート」屋根材の特徴です。

次項から、実家のスレート屋根の話に移るのですが、この👆写真の後に掲載するには、あまりに陳腐な屋根ですので、今、苦笑いしながら、ここを書いているところです・・・ 😅

実家のスレート屋根(17年目)

では、今回の屋根塗装の時期を考えることになった、キッカケにも当たります、新築当時から、一般的に言われている塗装時期の10年をだいぶ超えた17年間にわたり、全くノーメンテナンスのまま放置されてきた、実家のスレート屋根の劣化具合をご紹介していきます。😑

新築当時の写真があればもう少し認識しやすいかな・・・とは思いつつなのですが、この👇写真だけでも、見るからに古ぼけてしまっていることくらいは、ご認識頂けるものと思いますので、この写真紹介からスタートしていきます。

実家の劣化が進んだスレート屋根を撮影した写真画像
■実家の劣化が進んだスレート屋根

完全に色褪せてしまっていますので、元の色が分からなくなってしまっていますよね・・・😅 
なのですが、棟などに使われている板金の色味を見ますと、緑色系ですので、元は少なからず緑色が入った色味であったであろうことを、辛うじて推測することができる状態。🧐

スレート屋根材に残っている色味だけですと、残念ながらまったく想像をすることすらできないほどの色褪せ具合です。😅

ちなみに、方位としては南面ですので、紫外線の影響をまともに17年間受け続けた、スレート屋根(カラーベストorコロニアル)ということになるわけですが、例えば、以下👇の「スレート屋根」写真と見比べて頂くと、劣化のレベルが一目瞭然ですよね。😓

昨日撮影してきた筆者の現場のスレート屋根の写真画像
■昨日撮影してきた筆者の現場のスレート屋根

ちなみに、この👆写真は現在、筆者が監理している工事中の現場で、昨日撮影してきた写真ですので、葺いてから1か月ほどの様子になります。
屋根材に着目すること自体、監理の現場ではあまりないのですが、新品だと、さすがにビシッとしていて、それなりの風格はあるんですね・・・ 😲

具体的なスレート屋根の劣化箇所

では、先ほどの写真に戻りまして、具体的な劣化を見ていきましょう。🧐
 
パッと見、ただの色褪せて古ぼけた屋根面にしか見えなかったかもしれないのですが、写っていた範囲に、実は明らかな(構造的な)劣化も見られます。
具体的にその個所をマーキングしますと、以下👇のような感じになります。
※トリミングして一部を拡大しています。

実家のスレート屋根の劣化箇所の写真に解説用コメントを入れた写真画像
■実家のスレート屋根の劣化箇所1

主に「割れ」もしくは「欠け」なのですが、誰かが載って割った・・・というような人為的なものでなく、台風などの強風によって煽られて割れた・・・という災害的なものでもない、残念ながら、自然発生的かつ構造的な劣化です。😞

後述もしますが、劣化していたスレート屋根が、台風などの強風で割れ欠けた可能性は、もちろんあります。🤔

他の面は確認できていないのですが、この面👆の右側にも同様の劣化は見られました。👇

実家のスレート屋根の劣化箇所を撮影した写真画像2
■実家のスレート屋根の劣化箇所2

もう少し拡大しますと、こんな👇感じの「割れ」もしくは「欠け」が、この南面だけでも10か所は見受けられています。😢

実家のスレート屋根の劣化箇所を撮影した前写真画像2の劣化部分拡大
■スレート屋根の劣化箇所2の拡大

立地条件を考えますと、確かに、高台に建つ住宅ですので、風当たりが強いことは否定はできないのですが、自然の経年劣化によって、崩壊寸前の状態になっていたスレート屋根が、例えば、昨年の台風15号の(超)強風によってそぎ取られた・・・というような可能性は往々にしてあり得ます。

後ろが緑に囲まれていますので、どこかの山の中のように見えるかもしれませんが、一応は東京都の町田市というところにあります。
よく町田市を神奈川だと思われている方がいらっしゃいますが、東京都ですので!😬

ちなみに・・・、築17年ほどですので、2003年に建てられたことになりますから、アスベスト的な観点からいえば、おそらくアスベスト(石綿)を少なからず含む製品であろうとは思うのですが、含有率1%規制は掛かっている時期のものになりますので、十分な強度が出せていないスレート材であった可能性も否めません。

実家のスレート屋根の劣化箇所を撮影した写真画像3欠け
■実家のスレート屋根の劣化箇所3

ここ👆は欠けた破片とクズが残っていますので、つい最近・・・  ?

って!今、気付きましたが、これ👆はもしかすると、冒頭でお話したズルっと滑った際に、筆者が割ってしまった跡かもしれません。😓

お次👇は「欠け」ではなく、割れている部分。

実家のスレート屋根の劣化箇所を撮影した写真画像4ひび割れ
■実家のスレート屋根の劣化箇所4

とにかく、至る所にこの👆ような割れや欠けがありますので、部分的な交換や補修は必要なのかもしれませんが、色褪せも酷い状況ですので、一部を交換すれば、特に見ためには、継ぎハギだらけになってしまいますので、悩ましいところではあります。😞

念のためですが・・・、
ここで誤解して頂きたくない点は、このスレート屋根材が欠けたり、割れたりすることは、直接的に雨漏りに繋がる訳ではない、という点です。☝

スレート屋根の劣化と雨漏りの関係

屋根葺き材と雨漏りの関係は、スレート屋根に限った話ではありませんで、屋根は基本的に全てがそうなのですが、この屋根葺き材は仕上材という位置付けですので、そもそも、水の侵入の100%を、この葺き材で阻止しようとするものではありません
ですので、この仕上材(屋根葺き材)が劣化したからといって、即座に雨漏りに繋がる訳ではないのです。

どういうことかと申しますと、既述の通りにはなるのですが、この葺き材の下に防水シート的な「ルーフィング」というシート状のものが、ベロっと一面に敷かれていまして、万が一、このような形の割れや欠けが生じても、このルーフィングが生きていれば、ルーフィングとスレートの間を雨が流れて排水されますので、ちょうど釘穴の個所を水が通過したり、想定外の何かしらの不運が起こらない限りは、即座には雨漏りすることにはならないということです。


また、もう一点。☝
例えば、このスレート屋根に関して言いますと、1枚だけを抜き出すと、以下👇のような形状をしているのですが・・・

スレート屋根材の寸法図(KMEWサイトより引用)※図面画像
■スレート屋根材の寸法図(KMEWサイトより引用)

以下の写真👇の「例えばこれ」の矢視先の一枚で見ますと・・・

スレート屋根材の重なり具合を説明しようとしているコメント入り写真画像
■スレート屋根

こんな👇感じに半分くらいは重なっています。

スレート屋根材の重なり具合を図示した解説用コメント入り写真画像
■スレート屋根材の重なり具合

ですので、上側のスレートが割れて、その下に水が回っても、下のスレートが生きていれば、その上を流れていきますし、先ほどの話の通り、下のスレートが割れていたとしても、その下のルーフィング上を流れていくことになります。

ただ、先👆の図と2枚目の写真に書き込んだ4つの点の部分は、固定するための釘などを打つ穴になっていますので、運悪く、その穴の部分を通過するか、ゲリラ豪雨などで大量の水がスレート下に廻り込まない限り、すぐに雨漏りすることにはならないのです。 😉

そうは言っても、のんびり構えられるほど健全な状態では決してありませんので、なるべく早めの何かしらの措置が必要になることは言うまでもありません。☝
※できれば次の大雨が来る前に!という意味です。

スレート屋根の色褪せについて

劣化の判断として、一般の方々にも一番わかりやすくて認識しやすいのは、スレート屋根の色褪せじゃないかと思いますが・・・
この点について、誤解を招く社会現象も発生し始めている気がしますので、建築士としての筆者の所見をまとめておきます。

色褪せの激しいスレート屋根を撮影した写真画像
■色褪せの激しいスレート屋根

ここ10年ほど、よくお客さんから聞くようになってきているケースなのですが・・・、
4~5月か8~9月頃に、どこかの塗装屋さんやリフォーム屋さんの飛び込み営業さんが、いきなりインターホンを押して、「屋根(or外壁)の色褪せ(or傷み)が激しいから、すぐにでも何とかした方がいい」と言われた・・・けど、大丈夫かいな?👂というケース。
なぜか昨今は本当に多くなりました。😅

実は、筆者の建売マイホームにも今年の夏は来ましたね。😑
まだ、6年目なのに・・・。二件も来ましたよ。

日常生活としている普段は、特に見えづらい箇所とは言え、確かに色褪せしてしまうと体裁が極端に悪くなりますし、しかも専門家っぽく振る舞う第三者からそんな風に脅されてしまうと、大きな問題が発生しているような錯覚に陥ってしまうケースもあるとは思うのですが、この色褪せが、美観上ではなく、対候性の観点から見た場合に、再塗装が必要というサインになるのか?という問いに対しては、これは即座にはYesではないと筆者は考えています。

他人に言われると、急に心配になってきたりするのも人情なのですが、このスレート屋根の色褪せが建物の老朽化に直接的に繋がる劣化なのか?という点がそもそもの問題ですので、踊らされることなく、冷静に考えた方がいいです。😉

では具体的にご説明します。👊

例えば、以下👇は、とあるメーカーさんの普及品スレート屋根材の耐用年数&メンテナンス周期を説明している図になるのですが、まずはご覧になってみてください。

からし色が補修時期緑色は再塗装の時期を示した図になっています。

KMEWさん「普及品」スレート屋根のメンテンナンス年表(KMEWさんサイトから引用)
■KMEWさん「普及品」スレート屋根のメンテンナンス
(同メーカーさんサイトから引用) ※少し拡大できます

スマホなんかだと画像が小さくて、字が読みにくいかもしれませんが、要するに平たく言ってしまうと、10年前後に1回、「部分補修」と「美観上必要に応じて再塗装」などの適切なメンテナンスをすれば、このメーカーさんのスレート屋根は30年間持ちますよ!という図になります。
※平たく、短絡的に捉えてしまえば!です。

ちなみに、この👆図はいわゆる「普及品」のスレート屋根のメンテナンスに関する図なのですが、もう少しグレードの高い製品の同じ図も見てみることにします。

「やや高級な」スレート屋根の、同様のメンテナンス周期に関する図👇を見てみますと、先の図👆と比べて、10年に1回の「部分補修」は必要にはなるとしても、その直下にあった緑の帯がありませんので、「美観上必要に応じて再塗装」をすることなく、30年間持たせることができる!ということを意味している図になると思います。

KMEWさん「高級な」スレート屋根のメンテンナンス年表(KMEWさんサイトから引用)
■KMEWさん「高級な」スレート屋根のメンテンナンス
(同メーカーさんサイトから引用) ※少し拡大できます

つまり、これをそのまま鵜呑みにすれば、30年前後の間、美観を損ねるような色褪せをすることはない!という優れものということになります。😳

 
何がそんなに違うんだ?って思いますよね?😅

それぞれのスレート屋根材の断面構成を、これまたメーカーさんのサイトから拝借しまして並べてみますと、以下のような違いになっているようです。

KMEWさんのスレート屋根の断面構成比較図(同サイトから引用の上加工)
■KMEWさんのスレート屋根の断面構成比較
(同メーカーさんサイトから引用の上加工)

左側👈がいわゆる「普及品」のスレート屋根、右側👉が「やや高級な」スレート屋根材の断面です。
※ちなみに金額的には1.3倍ほどの差になります。

どんな違いがあるのかな? 👀🔍 ということで見てみますと・・・

 
え?色が違うだけ???👀
 

と一瞬思ってしまうのですが、上側に書いてあるコーティングの文言だけが違っていることに、お気付きになられるのではないかと思います。😅

何をお伝えしたいのかというと、色付けは便宜上のものですので色自体は一切関係なく、基本的な断面構成は同じで、表面の仕上(コーティング)だけが異なっているという点です。
つまり、この表面の仕上のコーティングだけで、製品のグレードが決まり、メンテナンス性の是非を左右している・・・ということになります。🤔


そこでさらに、このコーティングの性能の違いに着目してみます。☝

メーカーさんサイトで目を皿のようにしながら、この違いを探ってみたのですが、イマイチ釈然としませんでしたので、結果的に、メーカーさんに問合せを入れることにしました。

ちなみに、そもそも、屋根葺き材はそれ自体の耐水性も当たり前に重要な要素ではあるのですが、下地に敷いている防水シート的な材料である「ルーフィング」に頼っている部分もあります。

回答は、「・・・違いは、色褪せに対する違いのみ」で「他の性能は、両方とも同じ・・・。耐水性能も変わりません」とのことでした。

要するに、この「普及品/やや高級」と「メンテナンス周期」を決定づけている表面のコーティングは、色褪せに対する性能の違いしかなく、他の性能は一切何も変わらないということになります。😲

また何が言いたいのか分かりづらくなってきたと思いますので、まとめますと・・・ 😓

スレート屋根の耐水性を含めた基本性能を保持するために、10年ほどの周期で行われるべきなのは、「部分補修」というメンテナンス、文字通りになりますが、美観上必要に応じて再塗装」については、純粋に「色褪せ」に対する「美観上」だけの目的で行われるべきメンテナンスだ!ということです。

あくまでも、製造メーカーさん視点でのお話にはなるのですが・・・。 😅

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スレート屋根の塗装時期について

では実際に、メンテナンス観点から、スレート屋根の塗装時期はどのくらいが適切か?という考察です。
色褪せについては、美観上の話ですので、どうしても気になるなら塗って頂く・・・というレベルの判断で大丈夫です。

大前提になりますが、建てられている土地の気候条件や面する方位や勾配、スレート屋根材のグレード等によって、考え方が大きく異なってくることは予めご了解ください。

普及品のスレート屋根、やや高級なスレート屋根のそれぞれの塗装時期について、個別に考察してみます。  

普及品スレート屋根の場合

まず、筆者の実家で見られたような、一般的な「普及品」の類のスレート屋根については、色褪せの症状が出て、割れや欠けが発生するまでの間に、一度は再塗装を入れるべき・・・と考えます。

メーカーさんの謡では、色褪せは直接的で構造的な劣化には繋がらないとのことですし、筆者も似たような見解ではあるのですが・・・、
現実的には、色褪せの進行に伴い、表面の塗膜自体の劣化も進行してしまうことになりますので、塗膜が切れた段階で、スレート自体が水にさらされることになるはずです。

この水にさらされることで、スレート自体の強度が落ち始めることになり、割れや欠けのような物理的な劣化に繋がっていくことになるはずですので、このような劣化が発生する前に、塗膜を再構築することで、スレート自体が水にさらされるタイミングを遅らせることができることになるのではないか・・・、という意味です。

下屋に掛る足場を撮影した写真画像
■下屋に掛る足場

このスレート屋根への再塗装が必要になる具体的な時期としましては、築17年の実家でのスレート屋根を見る限り、やはり推奨は10年以内
最大限に引っ張ったとしても、13~4年以内では再塗装が必要だと考えます。

スレート屋根の下に水が回ると、その下のルーフィングの劣化の進行を早めてしまうことになりますので。
※ルーフィングの話は後述します。

やや高級なスレート屋根の場合

「やや高級」と一言でまとめてしまいましたが、実際には様々な性能に特化したスレート屋根材が存在するようですので、一概には言えないのですが、例えば、前掲のKMEWさんのグラッサシリーズの場合ですと、30年間も「美観上必要に応じて再塗装が必要ないとのことではあるのですが、目視で構わないと思いますので、10年ほどで点検はした方がいいです。

なぜなら、前掲のメーカーさんからの回答の通り、違いとしてあるのは「色褪せに関する違いだけで、耐水性も含めて、他の性能は全く同じ」とのことだったからです。😑

挿絵:やや高級なスレート屋根をイメージさせる写真画像

つまり、筆者の実家で見られたスレート屋根(コロニアルorカラーベスト)は、もちろん最近のモノではありませんので、このメーカーさんの回答や、前章でご紹介したメンテナンス性の話は当てはまらない訳ですが・・・、
仮に現行の「普及品」のスレート屋根を、17年放置した場合に、実家のような構造的(物理的)な劣化が見られることになってしまうのであれば、「やや高級」なスレート屋根であっても、色艶だけはピカピカだけど、実家のスレート屋根と全く同じに「割れ」や「欠け」がそこら中にみられるような、ボロボロ状態になってしまう可能性があるということになりますよね?

 
色艶だけはピッカピカだけど、次の大雨で雨漏りしてもおかしくないようなボロボロの屋根ということに・・・。😫
 

前掲のメーカーさんの回答自体がおかしい気もするのですが・・・😩

個人的には、前章でご紹介したこの図で、推奨されている10年に一度の「部分補修」が、どんなケースを想定しているのかが、実は今ひとつピンとこないのですが、本来は塗膜が保たれれば、基材のスレートに直接水が触れることはない訳ですから、極端に言ってしまえば、30年間は構造的な劣化は発生しない気がしてしまいます。

透水試験の様子(Kmewさんサイトより引用)
■透水試験の様子(Kmewさんサイトより引用)

こんな風に思うのは筆者だけしょうかね?😓

そもそもコーティング以前の問題で、16年前にアスベスト(石綿)を混入できなくなったことによって、スレート自体の強度が保てない状態が未だに続いていて、たかが10年程度の期間で、自然発生的に「割れ」や「欠け」が発生してしまう?ということなのかな・・・ 😩

ま、いずれにしても、そんな可能性を否めない状況ですので、最低でも10年に一度、欲を言えば、8年経過後くらいから、念のための点検をしておいた方が間違いない、ということになります。
その結果によって、本当に「色艶だけはピッカピカのボロボロ状態」になっているのであれば、メーカーさんの推奨に従い、ボロボロの部分だけを補修、もしくは入れ替えるしかない、ということにならざるを得ないんだと思います。🤨

スレート屋根も含めた屋根点検について

屋根面は、通常は見えにくい部分ではあるのですが、例えば1Fが下屋になっているような建物であれば、2Fの窓から覗いて点検することができますよね?

[210929追記]
うっかりしていて追記が遅れてしまいましたが、屋根を自分で点検する場合の方法について、別の記事で整理しました。🙋
お手数なのですが、こちら👉自分でできる屋根点検01:方法編5~6パターンほど、注意事項なども含めて詳述しましたので、ぜひ!参考にしてください。👍

2Fの屋根についても、2Fにバルコニーがあれば、少し面倒でも、H1200くらいの脚立を立てるだけで、ご自身でも状態の確認はできるはずです。

脚立H1200+身長H1700としても、目線はバルコニー床からH2750ほどになりますので、最上段に上ると危ないのですが、ギリギリ見える高さにはなるという意味です。

H1200の脚立で届かないにしても、脚立に乗れば、カメラを手に持った状態で手を伸ばすことで、撮影することくらいはできます。

また、この👇写真は筆者の建売マイホームのお隣に建つアパートなのですが、お隣のお宅から覗かせてもらう!というのも一つの作戦です。

筆者の建売マイホームの隣地アパートのスレート屋根北面
■筆者の建売マイホームの隣地アパート屋根(北面)

筆者の建売マイホームは丘の頂上付近につき、隣地側の方が80センチほど下がっていますので、お隣の屋根が2Fバルコニーの正面の高さにちょうど来ています。

このアパートは築20年くらいのスレート屋根ですが、おそらく未塗装の状態です。
2018年の台風24号でスレート屋根の一部が剥がれて、30~50mの範囲まで飛び散りまくっていましたので。😩

ですので、隣地のお宅の敷地の方が高い場合などは、隣地のお宅から覗かせてもらえば、細かい部分は距離があるので見えにくいかもしれませんが、意外とよく見えるはずです。

未だに落ちている隣地のスレート屋根の残骸を撮影した写真画像
■未だに落ちているスレート屋根の残骸

築後7~8年ほど経過してからでもいいと思いますので、ぜひ、年末の大掃除の時にでも、何かしらの方法で、なるべくご自身の目で点検するようにして頂ければと思います。


また、ちなみにですが・・・
建物の一般的なメンテナンスという観点では、通常は10年ほどで、軒樋に溜まった枯葉や泥などの清掃も必要になってきます。👌

最近の樋は昔ほどヤワなものではなくなっていますが、枯葉が詰まって、竪樋への排水を阻害し始めると、軒樋に水が溜まってしまって、その重みで軒樋が変形してしまっていたり、雨が降るたびに溢れ捲って(あふれまくって)いるお宅が良く見られます。😞

詰まった軒樋からの溢れ出す雨を撮影した写真画像(photoAC)
■詰まった軒樋からの溢れ出す雨

特に緑の多い地域にお住いの方などは、この辺りについても注意していただきつつ、定期的な点検を心掛けるようにしていただいて、適切な周期を総合的に見極めた上で、メンテナンスするようにされた方が間違いありません。

この症状はスレート屋根に限った話ではありませんので、どんな屋根でも共通の注意事項になります。☝

ご自身での点検が難しい場合は、専門業者に頼むのもひとつの策なのですが、飛び込みの営業さんはなるべく避けて頂き、信頼できる業者さんか、同じ町内会などの(超)地元で顔見知りの業者さんを選ぶようにしてください。

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スレート屋根塗装に係る注意事項

既述の通りではあるのですが、スレート屋根の塗装について、念のためご注意頂きたい点について、最後に念押しです。

スレート屋根だけの話ではないのですが・・・
再塗装することにより、このスレート屋根(コロニアルorカラーベスト)自体の劣化を抑えることにはなりますので、有効なメンテナンスではあるのですが、しつこいようで恐縮なのですが、この下に敷かれている「ルーフィング」の一般的な耐用年数は20年と言われていまして・・・
このルーフィングについてのご自身での点検は、残念なことに基本的にできません

葺き材下に敷かれるルーフィングを撮影した写真画像(施工写真)
■葺き材下に敷かれるルーフィング

ですので、20年以降のメンテナンスの場合は、ルーフィングの確認を業者さんにしてもらわなければいけなくなります。☝

部分的なチェックができるものなのかどうかまでは把握できていないのですが、部分補修の際には一部のスレートを入れ替えたりすることになりますので、その際にはその部分については、ルーフィングの点検ができます。

なお、このルーフィングがダメになっている場合・・・
通常はスレート屋根に限らず、屋根葺き材を剥がさないと敷き直しができないことより、このタイミングでスレート屋根に限らず、残念ながら、基本的に葺き直し・・・ということになってしまいます。

商品リンク写真画像:汎用アスファルトルーフィング(株式会社サトウ 楽天市場店さんからの出展)
■汎用アスファルトルーフィング
株式会社サトウ 楽天市場店さんからの出展)

[補足]
最近はカバー工法という、既存の屋根材の上にさらに屋根面を構築するような工法も、コストも掛からず、工期も短くて済むことから、流行ってきていますので、このカバー工法で凌ぐ手も無きにしも非ずです。
ただ、この場合は、ルーフィング敷き直し+屋根材の葺き直しは避けられることにはなるですが、屋根自体が重くなってしまいますので、耐震性の観点からは好ましくはありません。

ルーフィングが実際に何年持つか?は状況によりマチマチですので、何とも言いがたいのですが、スレート裏に水が回るような症状が続けば、やはり耐用年数を縮めてしまうことに繋がっていってしまいますので、この観点からも、スレート屋根自体の適切なメンテナンスをおこなう必要があるということになります。

少しでも、このルーフィングを長生きさせるような、努力が必要になってきますので、そんな気持ちで計画的なメンテナンスを心がけて頂ければいいのかな、と思います。😌

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今日のまとめ

今日は、スレート屋根とはそもそも何ぞや?というお話から、その基本性能も確認しつつ、耐用年数やメンテナンスを考慮しながら、現実的なスレート屋根の塗装時期について考えて参りました。

屋根リフォームとしては、一般的になりつつある屋根塗装ですが、お手頃ではない金額になってしまうことから、一般の方々にとっては、中々その時期についての判断が難しい部分だと思います。

挿絵:屋根メンテナンスをイメージさせる写真画像

また、昨今は飛び込み営業さんが、頻繁に住宅地を徘徊している現実もありますので、特にメンテナンス周期が短くなりがちなスレート屋根については、適切なメンテナンスという観点からの、屋根塗装の時期の判断は、なおさら難しくなってきているのではないかな・・・と思いましたので、筆者のとあるエピソードを機にまとめてみることにした次第です。

なるべく客観的な情報となるよう、配慮したつもりではあるのですが、建築士としての主観に基づいた所見になるため、やや偏りがちな部分もあるかと思いますが、スレート屋根の屋根塗装などについて、迷われていらっしゃる方は参考にして頂ければと思います。

例によって的を得ず、長くなってしまいましたが、最後までお読み頂き、どうも有難うございました。🙏
 
 

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その他外装関係
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とある建築士の憂鬱

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